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59話▼ ページ12



「そんな時にあの方が私らの前に現れた。
彼は身分も国も関係なく困った人をみーんな助けてくれてね…。私らを魔物から守りながらこの村に連れてきてくれたんだ。あの方がいなかったらどうなっていたか…。

今じゃ最後の砦なんて呼ばれて大陸中の人々が集まっているのさ。
……それになんとっあのデルカダール王もいらしてるんだよ!」


「……」

『……この村を、燃やした事を命じたのは陛下ではないんです。信じられないと…思いますが…、
陛下に取り憑いた奴が命じた事であって…ッその…』

「……大丈夫です、Aさん。」

『ッイレブン…』

「デルカダール王を恨む事をしませんよ。恨むべき者は"アイツ"しかいません。…そうでしょ?」


何で、こんな良い子に育ったのか…。
この村で育ったからなのか穏やかな青年に育って

エレノア様も、アーウィン様も、喜んでいるのだろう。自分の子がこんか正直で純粋な子に育った事を

『イレブン、陛下に一度お目に掛かってくれませんか?』

「…はい。」

『ありがとうございます。陛下のテントにご案内致します。』



「……Aさんが此処にいるとは思いませんでした。無事でよかったです。」

『…イレブンにも、迷惑を掛けて…ごめんなさい。』

「いえ!後は…仲間の皆が無事だったら…これからの事も安心なんですけどね…」

『…きっと無事ですよ。そう信じましょう、』

「そう、ですよね。まずは仲間の事を信じてあげないと…」



『…陛下、イレブンをお連れしました。』

陛下に頭を下げ、イレブンの帰還を告げた。

ついさっき目を覚した陛下は驚きもせずにイレブンを見つめた。

「……無事で…あったか…」

ただ一言、言ってまた静寂が訪れる。

「わしは長い事恐ろしい夢を見ておったようだ。
そなたが生まれたあの日から……。
わしの所業は聞いた。何も思い出せぬが……民にも……そなたにも本当に申し訳ない事をした。
……許してくれ、とは言わん。この業は民たちを守る事で返していくつもりだ。」

『…陛下。』

「Aにも、随分と迷惑を掛けたな…。」

『いえ、別に…陛下が無事であれば何とも…』

「……して、イレブンよ…。そなたは大樹での出来事を覚えておるか?」

「……はい。」

「そうか……、わしは何も思い出せぬのだ。ただわしに取り憑いていた何者かが抜けていったような…
そして気を失い目が覚めた時にはこの砦に運ばれた後であった。」

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ちゅん(プロフ) - 初めてこの作品を読ませていただきました。すっごく面白くて大好きになりました!もう更新はされないんですか?更新待ってます。 (2021年5月24日 23時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
声優2次元大好き!(プロフ) - この作品大好きです! 続き楽しみにしてます! 更新頑張ってください! (2018年12月15日 19時) (レス) id: ab94ca0abd (このIDを非表示/違反報告)
まほ - コメント失礼します…語彙力なくて説明出来ないんですけどほんと好きです!更新頑張ってください(*´ω`*) (2018年11月25日 23時) (レス) id: c27f112a36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りな | 作成日時:2018年9月18日 14時

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