14話「愛してる。」 ページ15
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晴れて私達が恋人になったその日から私達は暇さえあれば会っていた。
今日は2人とも休みと言うことで世間で言うデートをしていた。
「何処行こうか。」
『あ、本屋寄っても良い?』
「本屋か、近くでは…駅の構内にあったな。」
行こうか、と手を出され私はそれを握る。
自然に指を絡める。
所謂、"恋人繋ぎ"と言うことだ。
最初は戸惑ったけど今は普通に出来るようになった
「Aの手は相変わらず温かいな…」
『秀一も温かいよ?』
それと、互いに名前呼び+敬語なしと言うことを決めた。
敬語なしは兎も角、名前呼びは時間が掛かった。
秀一は最初から名前呼びだった為苦労は何もなかった。
(多分アメリカにいたためか名前呼びが普通になっていたのかも…)
▽
『あ、あった…!』
探し求めていた小説の続編が発売されていた。
由佳にオススメされて読んでみた小説が結構ハマり今ではこの小説の1ファンである。
『じゃあ、買ってくるね!』
「俺も行こう。」
買う小説を手にワクワク気分でレジへ向かった。
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「682円です。」
お金を払おうと財布を出そうとした時隣からスッと千円札が出てきた。
『え、自分の物は自分で払うよ!』
「いや、俺が払おう。」
結局頑なに譲ろうとしない秀一に買って貰った。
『今度は私が払うからね!』
「それはどうかな(笑)」
『遊んでるでしょ!!』(ムスッ
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楽しい時間はあっという間に過ぎていき辺りは赤色に染まっていた。
『夕日、綺麗だね…』
「そうだな、」
帰り道、いつものように手を繋ぎながらゆっくりと道のりを歩く。
ゆっくりと歩いた筈なのにもう自宅の前に着いた。
『じゃあ、また…』
「A」
『?』
「暫く、休みがないんだ。」
『……そっか、FBIだもんね。忘れてた…』
休暇で来ていても仕事が完全にないって訳でもない
それは知ってた筈なんだけど…
「危険な任務なんだ。今回に限っては君を…Aを巻き込みたくないんだ。」
『うん…、分かった』
「すまない、ほんとにすまない。」
ギュッと私を抱きしめて謝る秀一の背中に手を回した。
『ううん、秀一怪我だけはしないでね』
「嗚呼…A……、愛してる。」
『…!んっ…』
夕日が照らす中、私達はキスをした。
それは、短いようで長いキスだった。
▽作ってる私も恥ずかしい…←←
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秋桜 - 楽しみながら読ませていただきました。これからも更新頑張ってください! (2019年1月11日 21時) (レス) id: 07c08a8855 (このIDを非表示/違反報告)
奈楠(プロフ) - こんばんわ!!赤井さんかっこいいですよね!!とても面白いです!!更新頑張ってください!応援してます!! (2019年1月5日 23時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - とても面白いです!!更新楽しみにしてます! (2018年11月3日 10時) (レス) id: d0b35e2f73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りな | 作成日時:2018年10月28日 9時