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第四十九話 ページ5

「いやー、兄ちゃん強ェな!」

「あいつらにはほとほと困ってたから助かったぜ!!」


肩を組まれながら、住民の人達に感謝されているエース君。

あの人達はかなりこの島で暴れてたらしく、結構な被害もあったとか。


「驚いたよ。アンタ強いんだねェ」

『あ…さっきのウェイトレスさん』


先程と違うのは、制服ではなく私服を着ていた事。

金髪で褐色肌に、白いタートルネックの服が栄えていてとても似合っている。


「俺ァグランドラインに行くからな。これぐれェどうってことねェよ」

「ヘェー、じゃあ海賊になるのかい」

「そうだ。だから、この島で船でも手に入りゃいいって思ってたところでな」

「そうかい。なら、良い所に案内してやるよ」

『「良い所?」』


というか、この人はいったい何者なんだろう。

さっきもかなりの金額になった料理代を支払ってくれたし、ただの一般人じゃあ…ないよね?









ネルさん―道中教えてもらった―に連れられてきたのは、作りかけやほとんど完成されているであろう船が並んである場所だった。

ここは……いわゆる造船所?


「いろんな船があるなー」

「みんなおっきいねえ」

『あのー…ここって造船所ですよね?どうしてここへ?』

「船が欲しいんだろ?悪党共をやっつけてくれた礼に、プレゼントしてやるよ」

『えッ!?』

「マジかよ!!?」

「ただし!」


ビシッと目の前に人差し指を突き出された。


「アタシも連れてってくれないかい?」

『……はい?』


予想外の言葉に、呆然とネルさんを見る。


「なんだ、おめェ海賊になりてェのか?」

「どうしてもって訳じゃないけどね。この島から出ていきたいのさ」

『どうしてですか?穏やかで良い島なのに』

「だからさ」

『?』


穏やかだからこそ出ていきたい?それってどういう……。


「この島はね、確かに良い島だよ。でも、それは表面上のことなのさ。1枚皮を剥けば、そこはまるで腐海さ」

「島に皮なんてあるの?」

『絮安、そういう意味じゃあないのよ』


つまり、この島はゴア王国のようなものなのだ。

表は美しくても、裏は腐りきっている。


『エース君、ネルさんも連れていこうよ。悪い人じゃあないんだし』

「まァ、仲間が増えんなら俺はいいぜ」

「本当かい!?恩に着るよ」

『きゃッ!?』


ネルさんに強く抱きしめられた。

…あ、今まで気づかなかったけど、ネルさんって柑橘系の香水つけてる。良い匂い。

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ナーガ(プロフ) - 輝夜さん» あたたかいコメントありがとうございます!頑張ります!! (2018年1月10日 18時) (レス) id: b1c1ba0bdd (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 続編おめでとう!これからも頑張って (2018年1月10日 18時) (レス) id: 51b7b5aab2 (このIDを非表示/違反報告)
ナーガ(プロフ) - 閻魔舞さん» ありがとうございます!なるべく早めに更新できるよう頑張りますね!! (2018年1月9日 18時) (レス) id: b1c1ba0bdd (このIDを非表示/違反報告)
閻魔舞(プロフ) - 後編おめでとうございます!これからも更新頑張ってくださいね、楽しみにしています! (2018年1月9日 18時) (レス) id: 4d46ad20fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナーガ | 作成日時:2018年1月9日 16時

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