第四十五話 ページ1
この世界に来て､もう10年くらいの月日が流れた｡
今日は､エース君が海へ出る日……なんだけど､朝からどこにも絮安がいない｡
『ルフィ君､絮安がどこにいるか知らない？』
「ジョジョか？知らねェ」
『そう…どこに行ったんだろう』
エース君に凄く懐いていたし､お別れするのが寂しくなったのかしら｡
「千紘､それ何持ってんだ？」
ルフィ君は､私の持っているオレンジ色のテンガロンハットを指さした｡
『これはエース君へのだよ｡彼に似合うと思って買ってきたの』
思えば､エース君だけ帽子をかぶっていなかったしね｡
前に街に行った時に見つけて､ついつい買っちゃった｡
「えー､エースだけずりィ!」
『大丈夫だよ｡ルフィ君にもちゃんと用意してあるから』
そんなお喋りをしながら､エース君が乗る船がある場所まできた｡
マキノさん達もいる｡
『エース君ッ!』
「千紘､来てくれたのか」
『もちろん｡ところで､絮安がどこにいるのか知ってる？見当たらないの』
「…いや､知らねェな｡悪ィ」
『そう…』
エース君も知らないか……後で探さなきゃ｡
『そうだ｡これ､エース君に似合うと思って買ってみたんだけど…』
帽子をエース君にかぶせてみる｡
すると､まるで今までかぶっていたかのようにしっくりときた｡
「ありがとな!」
『気を付けてね』
「あ〜〜……そうなんだけどなァ」
『え？』
「悪ィ千紘!!」
どうして謝られるのかと思っていると､私はエース君に俵担ぎにされた｡
そして､船まで飛ぶエース君｡
『きゃあああ!?』
この浮遊感はいつまで経っても慣れない……｡
というか､この世界にきてからよくこう悲鳴をあげてるような気がするのは､私の気の所為なんでしょうか…？
船に下ろしてもらうと､驚き過ぎて腰が抜けた｡
もう何なの……｡
「エース!!なんで千紘も連れてくんだよ!!」
「すまねェなルフィ｡ジョジョのヤツが聞かなくてよ」
『絮安が…？』
じゃあ､最初からこのつもりで？
だから絮安も朝からずっといなかったの…？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナーガ(プロフ) - 輝夜さん» あたたかいコメントありがとうございます！頑張ります！！ (2018年1月10日 18時) (
レス) id: b1c1ba0bdd (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 続編おめでとう！これからも頑張って (2018年1月10日 18時) (レス) id: 51b7b5aab2 (このIDを非表示/違反報告)
ナーガ(プロフ) - 閻魔舞さん» ありがとうございます！なるべく早めに更新できるよう頑張りますね！！ (2018年1月9日 18時) (レス) id: b1c1ba0bdd (このIDを非表示/違反報告)
閻魔舞(プロフ) - 後編おめでとうございます！これからも更新頑張ってくださいね、楽しみにしています！ (2018年1月9日 18時) (レス) id: 4d46ad20fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナーガ | 作成日時：2018年1月9日 16時
