第三十話 ページ32
「「大変だ千紘!!」」
ある日、慌てた様子でエース君とルフィ君がやってきた。
けれど、その中にサボ君の姿がない。
『いったいどうしたの?それに……サボ君は?』
聞くと、サボ君は先日高町に住むお父さんに連れ戻されたらしい。
サボ君……貴族だったんだ。でも、あんな子供なのに自分からその生活を捨てるなんて…。
高町の噂はたまに聞いていたけれど、そこまで酷いものなんだと実感した。
「どうしよう千紘!!」
「サボは、俺達を庇って連れてかれちまったんだ」
『……分かった。私がこれから街に行ってみる』
もしかしたら、サボ君の家にばったり辿り着けるかも。
行ってみないと……行動をしないと、何も変わらない。
「1人で行くのか!?」
『うん。2人は絮安を見ていてくれる?』
私なら、植物図鑑があるから大丈夫なはず。
それに、射程距離内なら飛ばした花弁から音を拾ったりできるのです……私は誰に言っているんだろう。
『じゃあ行ってくるね。マキノさんが帰ってきたらちゃんと事情を話すんだよ』
お店を出た私は、まだ行った事のないゴア王国への大門へ向かった。
·
大門を潜り、サボ君がいるであろう中心街へ向かう。
植物図鑑を出して、辺りに花びらをまき散らす。
「千紘!?」
『あ……サボ君ッ!』
よかった。こんなに早く見つけられるなんて。
「なんでここにいんだよ」
『エース君とルフィ君に話を聞いたの。だから心配で…』
「それより大変なんだ!!今夜、ゴミ山が燃やされてまうんだよ!!人もみんなだ!!!」
『えっ!?』
サボ君の話によると、数日後にやって来る偉い人のためにこの国は、グレイ・ターミナルの全てを燃やしてしまうらしい。
もちろん、そこに住まう人達も全部……。
『そ…んな』
「いたぞ、あの子では!?」
「家出の少年!!」
「!」
『サボ君逃げようッ!』
植物図鑑で、追いかけてくる人達の進む先の地面を木の根に変えた。
ちょうど引っかかって転ぶように、盛り上げて。
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ローグ - めっちゃ面白いですね!更新頑張ってください!あ、あと16話の″後悔″は″航海″ですよ! (2019年3月24日 20時) (レス) id: 9534f8c68f (このIDを非表示/違反報告)
ナーガ(プロフ) - 輝夜さん» コメントありがとうございます!!返信が遅くなってしまいごめんなさい!これからもよろしくお願いしますっ! (2017年11月5日 15時) (レス) id: 44a0d047ab (このIDを非表示/違反報告)
輝夜 - 一言いいですか・・・・・おもしろすぎるわ馬鹿やろぉぉぉぉぉ!!!しかもコラソンとロー出てるしやばい((一言で収まらなかったw (2017年10月21日 15時) (レス) id: 9db3921189 (このIDを非表示/違反報告)
閻魔舞(プロフ) - ナーガさん» WWW はい!読ませていただきます! (2017年9月24日 1時) (レス) id: c9845c6beb (このIDを非表示/違反報告)
ナーガ(プロフ) - 閻魔舞さん» ありがとうございます!!よければ、他の作品もよろしくお願いしますね!(さりげなくアピールww) (2017年9月23日 22時) (レス) id: 33ea84a1a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナーガ | 作成日時:2017年8月8日 18時