第二十一話 ページ23
「本当に面白ェ体だな。本当に殴っても蹴っても効かないらしい」
何故か私も連れて来られたけれど、後ろの山賊に腕を掴まれているだけでまだ何もされていない。
けれど、さっきからルフィ君がボコボコにされている。
『やめてッ!!』
植物図鑑で、私と山賊の間の地面から急速に木を生やした。
ゴキリと嫌な音がしたけれど、そんな事構っていられない。
「この女っ!!」
『っい!』
別の山賊が撃った弾が左肩にかすった。
衝撃でその場に座り込んだ。
「おい!千紘に何すんだ!!」
肩は熱く、ドクドクと血が流れている。
お腹に当たらなくて良かった。
「この女も能力者か……こりゃ高く売れるな」
周りの山賊達は気持ちの悪い笑みを浮かべている。
「その子達を放してくれ!!頼む!!」
『村…長さん……』
きっとマキノさんが呼んでくれたんだ。
けれど「金なら払う」と土下座までする村長さんに、山賊は条件を飲むかと思いきや、未だに反抗しているルフィ君をここで殺すと言ってきた。
「ルフィ!!!」
「た、頼む!!見逃してくれっ!!」
ルフィ君の所へ行きたくても、思いの外出血が酷くて立てない。
植物図鑑で山賊を攻撃しようとすると、
「港に誰も迎えが来ないんで何事かと思えば――いつかの山賊じゃないか」
「!船長さん!!」
『シャンクス、さん…』
いつ戻ってきたのか、シャンクスさん達がそばまで来ていた。
シャンクスさんは、ゆっくりとこっちに歩いてくる。
「それ以上近付くと撃ち殺すぞ」
山賊の1人が銃を向けるも、シャンクスさんは堂々としている。
「ピストルを抜いたからには命をかけろよ」
「あァ!?何言ってやがる」
「そいつは脅しの道具じゃねェって言ったんだ…」
―ドン!!
乾いた、鈍い音が響いた。
シャンクスさんに銃を向けていた山賊が倒れたのを見て、この人が撃たれたんだと分かった。
「や…やりやがったなてめェ!」
「なんて卑怯な奴らだ!!」
「お前らの目の前にいるのは海賊だぜ……どんな理由があろうと!!俺は友達を傷つける奴は許さない!!!」
シャンクスさんの迫力に、背筋に冷や汗が流れた。
今初めて、シャンクスさん達も海賊なんだって、痛感した気がする。
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ローグ - めっちゃ面白いですね!更新頑張ってください!あ、あと16話の″後悔″は″航海″ですよ! (2019年3月24日 20時) (レス) id: 9534f8c68f (このIDを非表示/違反報告)
ナーガ(プロフ) - 輝夜さん» コメントありがとうございます!!返信が遅くなってしまいごめんなさい!これからもよろしくお願いしますっ! (2017年11月5日 15時) (レス) id: 44a0d047ab (このIDを非表示/違反報告)
輝夜 - 一言いいですか・・・・・おもしろすぎるわ馬鹿やろぉぉぉぉぉ!!!しかもコラソンとロー出てるしやばい((一言で収まらなかったw (2017年10月21日 15時) (レス) id: 9db3921189 (このIDを非表示/違反報告)
閻魔舞(プロフ) - ナーガさん» WWW はい!読ませていただきます! (2017年9月24日 1時) (レス) id: c9845c6beb (このIDを非表示/違反報告)
ナーガ(プロフ) - 閻魔舞さん» ありがとうございます!!よければ、他の作品もよろしくお願いしますね!(さりげなくアピールww) (2017年9月23日 22時) (レス) id: 33ea84a1a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナーガ | 作成日時:2017年8月8日 18時