第十九話 ページ21
お腹が大きくなって動けなくなる前に、私はエース君に会おうとコルボ山へ向かった。
シャンクスさん達はおめでたいと言ってくれたけれど、それと同時に相手の男の人について言及された。
"心配しなくても、彼はとてもいい人だから。今は遠くにいて会えないだけです"と、私が言える精一杯のフォローをした。
『確か……ここを通った、はず』
初めて会ったあの時からちょくちょく会っていたけれど、それももうすぐお預けか。
「千紘?」
『あ!エース君いた』
噂をすれば何とやら。エース君の方から来てくれた。
前と違うのは、男の子と一緒な事だ。
『そっちは誰?』
「俺の友達のサボってんだ。サボ、こっちは前に話した千紘」
「あんたが千紘か。よろしくな!」
『うん、よろしくね。檜垣千紘だよ』
手を差し出すと、サボ君はにこやかに握り返してくれた。
「それで、何か用か?」
『実はね、私しばらくエース君に合えなくなるから、それを言いに来たの』
「えっ」
「どっかに行くのか?」
『ううん、違うよ。私のお腹にね、赤ちゃんが出来たの』
そう言うと、エース君とサボ君は目を見開いて驚いた表情を浮かべた。
『今はまだ変わらないけれど、これから大きくなるんだよ』
「……全然変わってねェのにか?」
『そうだよ』
私もまだ実感がわかないけれど、でも、確かにお腹の中にいるんだ。
『これからあと、そうだね……大体10ヶ月くらいすると産まれるはずだよ』
「そんなにかかるモンなのか!?」
『うん』
まあ、私もこれが初めてなんだけど。いやむしろ、初めてじゃあなかったら問題があるか。
『それでね、エース君とサボ君にお願いがあるの』
「なんだ?」
「俺達にできる事なら」
『まだまだ先の事だけれど、子供が産まれてきたら、一緒に遊んでほしいんだ』
ルフィ君やエース君達なら、きっといいお兄ちゃんになりそうだ。
『お兄ちゃんになってくれる?』
「お兄ちゃん…」
「面白そうだなっ!」
『よろしくね』
2人の頭を撫でる。
照れ臭そうに顔を赤らめるエース君とサボ君は、とても子供らしく、そして可愛かった。
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ローグ - めっちゃ面白いですね!更新頑張ってください!あ、あと16話の″後悔″は″航海″ですよ! (2019年3月24日 20時) (レス) id: 9534f8c68f (このIDを非表示/違反報告)
ナーガ(プロフ) - 輝夜さん» コメントありがとうございます!!返信が遅くなってしまいごめんなさい!これからもよろしくお願いしますっ! (2017年11月5日 15時) (レス) id: 44a0d047ab (このIDを非表示/違反報告)
輝夜 - 一言いいですか・・・・・おもしろすぎるわ馬鹿やろぉぉぉぉぉ!!!しかもコラソンとロー出てるしやばい((一言で収まらなかったw (2017年10月21日 15時) (レス) id: 9db3921189 (このIDを非表示/違反報告)
閻魔舞(プロフ) - ナーガさん» WWW はい!読ませていただきます! (2017年9月24日 1時) (レス) id: c9845c6beb (このIDを非表示/違反報告)
ナーガ(プロフ) - 閻魔舞さん» ありがとうございます!!よければ、他の作品もよろしくお願いしますね!(さりげなくアピールww) (2017年9月23日 22時) (レス) id: 33ea84a1a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナーガ | 作成日時:2017年8月8日 18時