【終わセラ】運命のセラフ【男主】 (ページ5)

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Episode.３ページ5

Aside
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優「お，おい…ミカ？」

俺と優の言葉に振り向かずに，真っ直ぐに貴族の吸血鬼へと向かっていく。

フェ「やぁミカ君。今夜も僕の館に来るのかい？」

ミ「はい。お願いします！」

フェ「いい子だねぇ。君の血は美味しいから，大歓迎だよ。」

俺達を放っておき，勝手に話を進めていくミカと吸血鬼。話をしている時に，吸血鬼がミカに触ろうとしたため，すぐにミカの方へ走り，その手を払った。

ミ「ッ！ Aちゃん？！」

『ミカに触るな。クズ吸血鬼…。』

フェ「ふふ。嫉妬してるのかな～？可愛いねぇ。君も僕の館へ来るかい？」

『誰が行くかよ…。』

フェ「 …そう。残念。」

『 …行こうミカ。』

俺はミカにそう言い，返事を聞かずにミカの腕を掴み，優の方へと戻って行く。

フェ「ミカくーん。また館でねー。」

ミ「はい！」

吸血鬼に笑顔を浮かべて手を振るミカ。自然とミカの腕を掴む手の力が強くなった気がする。
優のところへ着くと，ミカの腕を掴んでいた手を離す。

『ミカ，どういうことか説明しろ。』

優「もしかして，自分から吸血鬼に血を飲ませてんのか？！」

ミ「そうだけど…。なんか文句ある？」

優「文句って…お前。」

ミ「フェリド様は吸血鬼の中でも貴族の家柄でね。血を提供したら，何でも買ってくれるんだ。美味しいものも食べれるし，やっぱここで生きて行くには，頭使わないとね。」

ミカがそう言うと，隣で黙って聞いていた優が，グーでミカを殴った。

優「ああもう良いよ！じゃあ血でも何でもやれよ！んで，家畜みてーにブヒブヒモーモー言ってろ！」

『あッ，おい…優！』

優はミカにそう言うと，どこかに歩いて行く。俺はとりあえず優の後について行く。

ミ「あ…お金貰ったら，優ちゃんとAちゃんにも何か買ってあげるよ～。」

優「いらねぇよ！」

『俺も…要らない。』

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今はミカから離れていった優について来て，どっか分かんないところにいる。
ここ広すぎるから，迷うんだよなぁ…。

優「 …あー，ムカつく。」

『ミカの事か？』

優「そうだよ！あいつ絶対他にも隠し事してるだろ！」

『かもしれないな…。あッ…。』

優と話していると，向こうに人影が見える。あれは小さいし，俺達と同じような服着てるから家族だな。

『茜，何してんの？』

茜「あっ…A，優。ちーす！」

『ちーす！』

優「んだよ…茜かよ。」

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