Mysterious boy -Kei Inoo- (ページ21)

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♯Lily

ｶﾞﾁｬ

「失礼致します」

慧様はまだ寝て…いない！？

どこへ！と思ったら大きな窓の方に腰掛けて外を見ていた。

「慧様！！お目覚めになったのですか！」

慧「あぁ、リリィ…」

私のことを呼んでくれた…

「記憶が完璧にお戻りになられたのですね」

慧「うーんどうだろう…俺、今まで何してたのか覚えてないんだよ。

最後に覚えてたのはこの城からちょっと歩いたところで誰かに何かを嗅がされたところまで。

で、今に至るみたいな。

間だけすっぽりないんだよね」

JUMPにいた頃のことを覚えていない…？

これは良いこと…

もし覚えていたらチャムにその記憶を無くして貰おうと思っていたけど

その手間が省けたようね。

「慧様、無理に思い出さなくてもよろしいのでは。
その間は私たちと一緒にいたのですから」

慧「そうか…ならいいんだけど」

「他をお呼び致しますか？」

慧「いや、俺が行くよ。

そうだ。お腹減ったからご飯用意しておいて」

「かしこまりました。
では、王の間へ行きましょう」

ｶﾞﾁｬ

バ「…！！慧様！！」

慧「もぅ…バースはいつもうるさいなぁ」

ミ「これがバースですから笑
おかえりなさいませ。慧様」

慧「ただいま」

キ「慧様、おかえりなさいませ」

慧「おお！キリス～！今日も可愛いなぁ。」

チ「慧様…？わたしのことお忘れになってらっしゃいません？？」

慧「チャム！！忘れるわけないだろ？
妹みたいな存在なんだから」

チ「慧様～♡」

良かった。いつも通りの慧様だ。

夕食が出来上がって慧様が召し上がっている。

慧「今日も美味しかったよ」

「嬉しきお言葉」

慧「今日はキリスと寝るから呼んでおいて」

いつも慧様は寝る時にキリスかチャムと一緒に寝る。

ほんとにあの2人のことを弟や妹のように思っているのね。

「かしこまりました」