SnowManだって弱ります【２】

しょっぴーの過呼吸 ページ8

渡辺side




“俺ってSnowManに必要なのかな”



最近この事ばかり考えてる。デビューして３ヶ月ちょっと経つ今、今まで以上に自分に向き合うようになった。



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朝起きてリビングに向かう。テーブルには「温めて食べてね」と書かれた紙と、朝ごはん。ペンで書いてあるその字は見慣れた幼なじみの文字。


忙しいのにわざわざ書いてくれたのだろう。そんな気遣ってくれてる涼太にはホントに感謝している。



シェアハウスの広い部屋でひとり、静かにご飯を食べる。そしてスケジュールを見てため息をつく。


今日も俺は休みでみんなは仕事。


個々の仕事を頂けてるのはホントに素晴らしいことで、メンバーとして嬉しい。


だけどその反面、悔しい気持ちもある。グループとしての存在感やキャラがSnowManの役に立っているのか。俺はその事ばかり考えている。



阿部ちゃんは頭が良くてクイズ番組によく呼ばれるし、照は筋肉関連の雑誌で活躍してる。


目黒と康二はテレビのレギュラー出演が決まったし、佐久間もアニメ関連でゲストに呼ばれる事が増えた。


ふっかはMCが上手くて皆をまとめてくれるし、舘さんはみんなから頼りにされている。


ラウールは最年少とは思えないくらいに自分の意見をもってるし、センターとして目を引く存在。



...俺には何があるんだろう。美容は半分趣味でもあるし、歌が上手いって言われるけどグループ為になるかと言われれば微妙。



それに、俺がここまで考えるようになったのはある出来事がきっかけ。



あれは数週間前のこと...



雑誌撮影で仕事に行った時、いつも担当してくれる衣装さんやメイクさん、カメラマンやスタッフさんは優しいけど、その日は取材もあって見たことの無いスタッフさん達もいた。


トイレに行こうと廊下に出た時、俺はそのスタッフさんの会話を聞いてしまった。





「SnowManってデビューして調子に乗ってるよな」


「まぁ話題になってんのも最初だけだろ」


「だよな、渡辺なんて美容キャラでやってけんのかってw」




それを聞いた日から俺はその事ばかりが頭にある。


その日は何もなかったかのように過ごしたけど内心は泣きたい気持ちでいっぱいだった。


確かに調子に乗ってるように見えたのかもしれない、周りからはそう思われてるのかもしれないって、そう思った。



あのスタッフさんが話題にしたのが俺だったこともあって、いつの間にか自分がSnowManの足を引っ張ってると思うようになった。

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