33話 ページ34
あれから時間が経って、S.H.I.E.L.D.も用を終えて撤収して行った。
キャプテンや他数人は救出活動に向かい
ソーやロキ、トニー・スタークはこの場に残っている。
「お嬢ちゃん、まぁとりあえず…
ゆっくり食事でもしながら話そう。」
そう言った後、エレベーターに手招きしながら
こちらを見ているトニー・スタークと他数人。
その人達に囲まれるロキも居た。
『じゃあ競走ね、下で待ってる!』
ハルクにもポータルを使わせてあげれば良かったかな?
心の中でそう唱えつつ、ポータルでビルの1階へ降りた。
このビルはスタークタワーという名のビルらしい。
お金持ちっていうのは本当だったんだ。
ポータルを抜けたロビーには、割れたガラスが散らばっていて、スーツを着た人が何人かいた。
きっと避難していた人達だろう。
エレベーターを待っている時に思いついたけど…
『今なら逃げられるのでは…?』
「余程、ここには居たくないようね笑」
『ナターシャ!』
先に1階で待機していたナターシャに見つかり
また逃げようとしたところを阻止された。
その後数十秒遅れでやってきたトニー・スターク。
「僕はこの後少し用があるから、どこかで暇つぶししててくれ。終わったら連絡する。」
それだけを言い残し、どこかへ行ってしまった。
・
言われた通りに、NYの街で時間が過ぎるのを待った。
少しづつ日が落ち始めた頃、ナターシャが現れて
私は大人しく彼女について行く。
店に入ると、NYを救ったヒーロー達が居た。
でも、みんな相当お疲れのようで草臥れた顔をしている。
オマケに呼び出した張本人は不在だ。
私は私で、日本の家が恋しい。
ここ数日、ずっと現実だと思えない事が起こってて
心が追いつかないのも無理はない。
『ソー、やっぱり私帰るよ。』
「何故だ、少しはゆっくり休め。」
『家が壊れたから…。使えそうなもの探してくる。
またアスガルドで会おう。』
1度入ったお店から出て、少し歩いた先にある路地に入った。
とにかく今は1人になりたい気分だ。
今までの疲れが襲ってきて、緊張の糸が切れた私は
壁によりかかり地面に座った。
慕っていた兄の愚行のせいで酷い目にあった
それはロキだけでなく、ソーの所為でもある。
でも、人に責任を押し付けるのは良くない。
『疲れた…。』
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みす(プロフ) - あわさん» コメントありがとうございます…!楽しんでいただけて何よりです!続編も作成中なので気長に待っていただければ嬉しいです。引き続きよろしくお願いします! (2022年8月3日 17時) (レス) id: f014233af7 (このIDを非表示/違反報告)
あわ - 楽しく読まさせてもらってます!更新楽しみにしております! (2022年8月3日 2時) (レス) id: 6d25826f7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みす | 作成日時:2022年7月19日 1時