23話 ページ24
気づくと私は寝てしまっていたようで
皆がばらばらに解散して行ってから
もうだいぶ時間が経ったみたいだ。
ヘリキャリアを探索してみたくて、綺麗なお姉さんに声をかけた。
「私は、マリア・ヒルよ。探索するのはいいけど
危険な事はしないで。あと、怪しまれないようにこれも。」
そう言って渡されたのは、S.H.I.E.L.D.の証明書のようなもの。
『ありがとうございます。』
彼女は、小さく頷いて自分の持ち場へ戻って行った。
そんなこんなで探索を始めると、何やらラボが騒がしい。
「地球人はもっと知的なのかと思った。」
「何だと、なんなら君の星を吹っ飛ばしてやろうか。」
「守ってもらってる者にその言い草か。」
「なんで男って子どもなの。
S.H.I.E.L.D.は常に脅威を監視してる。」
「キャプテン・アメリカが監視役?」
「皆そう。」
どんどんヒートアップしていく争い。
みんなの後ろに見えたのはきっと
オーディンが言っていたマインドストーンの杖だ。
『ちょっと、皆!一旦落ち着いて。』
「子どもが大人に指図するな。」
除け者を見るような目で私を指さしたトニー・スターク。
『いいから、一旦それから離れて。
皆冷静じゃなくなってる。』
マインドストーンは厄介だ。
近くに居るだけでも、十分な悪影響を及ぼす。
「Aはどうしてここに来た。
ロキは俺が連れて帰る。」
いつの間にか後ろに居たソーは肩を掴んで
強引に私を振り返らせる。
『父上の頼みで来た。』
「フンッ…笑わせてくれるな。お前はいつも陰で見ているだけだった。なんなら、部屋にこもっている時も。
だが、なぜ今頃俺たちに関わろうとするんだ。
ロキの死をアスガルドの民と共に悲しんだ時も、お前はいなかった。」
今まで、さんざん強気な自分を装ってきたけど
ソーに言われた事が胸に重くのしかかった。
『私だって…それを望んでいたわけじゃない。
ソーはいつも自分の事ばかり…。
そんな事を言うなら、私はロキを連れて逃げる。』
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みす(プロフ) - あわさん» コメントありがとうございます…!楽しんでいただけて何よりです!続編も作成中なので気長に待っていただければ嬉しいです。引き続きよろしくお願いします! (2022年8月3日 17時) (レス) id: f014233af7 (このIDを非表示/違反報告)
あわ - 楽しく読まさせてもらってます!更新楽しみにしております! (2022年8月3日 2時) (レス) id: 6d25826f7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みす | 作成日時:2022年7月19日 1時