十二話 危 ページ16
一瞬、誰かわからなかった。
でも、お姉ちゃん、と言ったのと、声がそっくりだったので分かった。
この子は私の妹だ。
もう随分大人びた声になった。
あの頃の妹とは…葉子とはまったく違う。
｢ええ、久しぶりね葉子」
葉子｢…あんた、思い出したの？｣
｢いいえ、思い出してはいませんよ……夢で、見ただけです」
葉子｢はぁ？馬鹿馬鹿しい…でもまぁ、どーでもいいわよ……今ちょっと腹立ってるの！｣
｢？」
葉子の声は明らかにちょっと腹立ってる程度の声量ではなく、めちゃくちゃ怒っている声だった。
何に怒っているんだろう。
葉子｢なーんで、あんたが谷崎くんとお茶してるのかなーってぇ、ねぇ？｣
｢あ、嫌、それはたまたまそこで会って…」
葉子｢あんた、記憶を失う前も、同じような事を行言ってたわね……」
｢そうなんですか｣
葉子｢…ホントは違うんでしょ？｣
｢え？」
葉子｢本当は！本当は、谷崎くんを自分で呼び出したんでしょ？一緒にいたいから｣
｢いえ、その、ほんとに、偶然で…｣
葉子｢嘘ついてんじゃねぇよ！！！」
ビクッと肩を揺らす。
だめだ、今の葉子に何言っても通じない。
｢う、嘘なんかじゃ｣
葉子｢昔の自分のことを教えてもらうことを口実に呼び出すなんて…理由がないと会って貰えない何て……あんた、よっぽど可哀想ね！」
そりゃ理由ないと合わないでしょう。
それにそもそも偶然だし…
｢葉子…？｣
葉子｢いいわ…今度は完璧に息の根を止めてあげる……そしたら……そしたら谷崎くんは……ナオミでもお前でもない……私のものに……」
葉子は何かを手に取った。
銃器ではないような気がする…もっと身近な……包丁？？
葉子｢今度は心臓を一刺しで殺してやる…
時間があったら頭も刺してやるわ！｣
｢葉子！…ちょっとまｯ……」
声が出なかった、一瞬で気配が近くなった…
ギリギリの所で交わす、頬が切れる
深く行ったか
避けた時に倒れ込んでしまった
葉子｢ちょこまかと逃げないで貰いたいわ…手間がかかるし痛くなるわよ？…あんたが苦しんで命乞いするのも……良いかもしれないわね！」
葉子が手を振り下ろす音がした。
もうダメだ
,
,
覚悟を決めた
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あ - とても面白いです!! 続きが気になります！ (2022年12月27日 0時) (
レス) @page33 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！文才の神か何かですか作者樣、、、?←凄く面白いです！更新楽しみにしてます！ (2022年2月9日 1時) (レス) @page33 id: 04c952a5b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんた(プロフ) - 続きが気になる、、、 (2020年1月1日 17時) (レス) id: 861ce0be8f (このIDを非表示/違反報告)
MAX黒城(プロフ) - 千さん» ありがとうございます！頑張ります！！！ (2017年5月8日 4時) (レス) id: fa125b920f (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - 全然大丈夫ですよ！文才は減ってなんていません！むしろ私から見たら増えてるような……。なので、大丈夫、です！続きが気になります！頑張って下さい！ (2017年5月8日 4時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MAX黒城 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=Konatu060
作成日時：2017年3月17日 16時
