浅倉家のメイド【ヒューマンバグ大学】【呪術廻戦】 (ページ10)

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後輩ページ10

時間は過ぎて私は今日、卒業した。卒業証書を片手に心美と優奈が泣きながら抱きついてきた。

「A～！！今日でお別れだよ～」

「優奈そんなに泣かないでよ、私だって…」

私は県外の私立の高校に行くためなかなか会えなくなってしまう。そんな2人を慰めるようにそっと抱き寄せて写真を撮った。

『2人とも、元気に過ごしてね』

「もちろん！」

「Aも元気で！！」

◆◆

『久我くん、紅林くん、喧嘩はそこまでだよ』

「A先輩…」

「会長…」

私は目が不自由なふりをしながらも元気で学校生活を送っていた。白杖を持ちながら騒ぎのある方へ足を向けると殴り合っている音や声が段々と近づいてくる。

廊下を歩きながら生徒たちの声に聞き耳を立ててみるとどうやらあの問題児2人であった。

『とりあえず、喧嘩はしてもいいけど学校の外でやってね』

包帯越しに2人を見るが私の話を聞かずお互い睨み合っている。こんなんじゃ埒があかない。

白杖で床を強めに一回叩くと彼らの視線が私に集まった。

「A先輩は関係ないじゃないっすか、毎回毎回関わってこないでくださいよ」

「おい久我！」

ぶつくさ文句をいう久我くんとは反対に、少し青ざめている紅林くん。まぁそうだろう、私は一度紅林くんと一度手合わせをしたことがある。彼のパンチは凄まじいスピードとパワーを持っているが思考が単純で簡単に読めてしまう。

「どーせAセンパイ目見えねーし」

ボソッと呟いた声を私は確かに拾い上げた。