選ぶのは… ページ6
DH「A！A待ってよっ！！」
先に行ってしまったAを追いかけて走って来たドンへ。
酔っぱらった状態でフラフラ歩いていたAの細い腕を掴んだ。
DH「一人で先に行くなよ……。」
「酔っぱらいに追いつく事くらい簡単でしょ……。」
そう言って軽く笑い飛ばした。
真っ直ぐ立っている事すら出来ないAからはお酒の匂い。
その場で寝てしまってもおかしくないくらい閉じかかっている瞼。
「………ドンヘ…。」
DH「ん…？」
スッと伸びた細い腕がドンへに抱きつく。
少しだけ驚くドンへはその鼓動を早くした。
DH「どした……？」
耳元で囁くドンへの優しい声。
私のいない間…
ドンヘの傍には私がいて…
ねぇドンヘ…
ドンヘはどっちの私が好きだった…？
どっちの私といる方が…
ドンヘは幸せだった…？
DH「A……？」
口に出せるはずもない…
こんな事…
きっと誰も信じない…
Aはドンへの身体に抱きついた腕を離すと背を見せてまた歩き出す。
「なんでもない………。」
その声に少しだけ寂しそうな色。
ドンヘはもう一度Aの細い腕を掴む。
DH「気になるだろ……言えよ……。」
もし…
もしだよ…
私じゃない私の方が好きだって言ったら…
記憶なんか無くても…
私みたいに気性の荒いAじゃなくて…
素直に泣いたり笑ったり出来るAがいいと言ったら…
目を伏せるだけのA。
ドンヘは掴んでいた腕を離すとグイッと腰を抱き寄せる。
小さな顔に手を添えると、深く重なるキスを落とした。
瞬き出来ないA。
ドンヘにしか選べない…
ドンヘにしか決められない…
どっちの私を残すのか…
どっちの私を愛すのか…
重たそうにボロッと頬に落ちた涙。
次から次へと落ちてしまいそうでAは瞼を落とす。
もし…
ドンヘが私を選ばなければ…
このキスの感触も…
最後…
キュッと切ない音を立てて離れた唇。
瞼を開くドンへはAの頬に落ちていた涙を見て驚いていた。
DH「A………？なんで泣いてるんだよ……。」
慌てて顔を背ける。
鼻をすすって笑顔を見せると不自然なくらいの声で言った。
「ドンへもホント物好きだなと思って呆れてたのよっ！」
DH「え？」
「突然いなくなったような女なんかさっさと忘れれば良かったのに。」
これ以上泣き顔を見せていたくなくて背を向けた。
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みんはは(プロフ) - ゆちょみんさんのお話はハッピーエンドになると言い切れないからドキドキします( > <。)ドンへが幸せになれますようにただ祈るのみ( > <。) (2017年4月24日 13時) (
レス) id: 2600b841f9 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 切ない苦いですね(TT) (2017年4月23日 12時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年4月22日 11時
