血の絨毯 ページ42
あのメールが来た後。
救急車に同乗して書かれていた住所に向かったジヌン。
飛び込んだ部屋の惨状に唖然とした。
真っ白い床を真っ赤に染めていた大量の血液。
まるで絨毯でも引いたようにその真ん中にお互いを抱きしめるように倒れていたドンへとA。
ドンヘの片手にしっかり握られていたのは拳銃。
JN「死のうと……したのか……？」
動けず立ち尽くすだけのジヌンの腕を救急隊員が揺らした。
ハッとするジヌンは白衣が汚れる事も気にせず二人に駆け寄る。
JN「男性の方を。」
そう指示して自分はAの首筋に指を当てた。
温かい身体。
確かに打っている脈も生きていると感じさせた。
*「生きてます！」
JN「こっちもだっ！急いで搬送してっ！！」
慌ただしく引き離されて連れて行かれる二人。
ジヌンは血だまりを振り返る。
あの銃で…
彼女の背中から引き金を引いたんだ…
これだけの出血なら…
失血死…
いや…
心臓を貫通しててもおかしくない…
どうして生きてる…？
応急処置って…
イル先生は何を…？
*「先生！もう出ます！」
JN「あ…はいっ！」
サイレンをこれでもかと鳴らして戻ってきた救急車。
バタバタと慌ただしくなる処置室。
ジヌンの見立て通り、心臓の真裏。
Aの背中には火傷の跡。
強い衝撃を受けたような骨折さえ見られた。
*「先生……これは…。」
JN「そんな………。」
でも、どこをどう頑張って見ても、銃で貫いたと思えるような傷はどこにも無かった。
あれだけの血液を流したと思われる場所すらも。
それから目覚めるまでの間、もう出来る事がないくらい二人の身体を調べた。
それでも、Aの脳の損傷以外は、気になるようなものはひとつも見当たらなかった。
ジヌンは自分のデスクに座って足を組む。
シャウカステンに刺さっているAの脳の写真をジッと見つめていた。
ため息をつきながら視線を外すと手元のパソコンを叩く。
イルのメールアドレスが送って来たAのカルテ。
お前の専門だ…
お前なら…
Aを救えるかもしれない…
ジヌン…
お前の医師生命をかけろ…
何としてでも…
Aを…
生かすんだ…
頼む…
Aに未来をやってくれ…
JN「イル先生にも……無理な事なんかあったんですね…。先生は完璧なんだと思ってた…。」
呟くように言うと椅子の背もたれに寄り掛かった。
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みんはは(プロフ) - ゆちょみんさんのお話はハッピーエンドになると言い切れないからドキドキします( > <。)ドンへが幸せになれますようにただ祈るのみ( > <。) (2017年4月24日 13時) (
レス) id: 2600b841f9 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 切ない苦いですね(TT) (2017年4月23日 12時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年4月22日 11時
