生きている理由 ページ38
JN「まさか2週間も意識不明のままとは思いませんでした。」
DH「他には……？」
JN「特にありませんね…。いくつか検査もしましたが問題は見受けられませんでした。」
DH「Aの……方は…？」
ジヌンはカルテを見る。
JN「事故の時の名残と思われるものがありましたが、他には問題ありませんでした。」
DH「事故の……名残…？」
JN「記憶に少し障害があるのでは？覚えられないとか…留めておけないと言った感じの。」
ジヌンはAに投げかける。
Aは横に小さく首を振った。
JN「脳に損傷が見られました。それがどの程度私生活にも影響を及ぼすレベルかはもっと詳しい検査が必要です。」
DH「でも……？」
JN「もしかしたら…Aさんのお仕事を考えれば…女優は厳しいかもしれません…。」
DH「えっ……。」
JN「セリフが覚えられなかったり…覚えたものが思い出せない…そういう事が起こるかもしれません…。もしくはもう起こってるか…。」
DH「他には大丈夫なんですか…？」
JN「はい。身体は胸の骨のヒビ以外は健康です。お二人ともすぐ退院出来ますよ。」
カルテを本来あった場所に戻すと医者は小さく頭を下げた。
「あの……。」
Aは小さい声をかける。
JN「はい。」
振り返るジヌン。
「その……頭の損傷…？」
JN「あぁ。はい。」
「それが原因で……意識を失くしたり……昏睡状態になったりする事は……？」
JN「気になるんですか？何かそういう症状が？」
「いえ……。」
再び小さく頭を下げるとベッドから遠ざかって行く。
ドンヘは自分のベッドを抜け出すとAのベッドに潜りこんだ。
起こしてあるベッドに寄り掛かる。
小さな手をしっかりと握りしめた。
DH「俺たち……なんで生きてるんだろうな……。」
「うん………。」
DH「あいつが……助けたのかな…？」
答えられないA。
DH「あいつは…お前を救いたいって気持ちは誰よりも強いからな……。」
「ドンへも……生きてるじゃない…。」
DH「気使ったんだろ？俺がいないとお前が悲しむと思って…。」
「ホントに……生きてるのかな……。」
DH「え？」
「もしかしたら……死んでるのに……生きてるって勘違いしてのかも……。」
ドンヘは顔をほころばせる。
DH「どっちでもいい。俺たちは今一緒だから…それだけで…充分だよ。」
顔を見合わせる二人。
Aはドンへの肩に小さな頭を乗せた。
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みんはは(プロフ) - ゆちょみんさんのお話はハッピーエンドになると言い切れないからドキドキします( > <。)ドンへが幸せになれますようにただ祈るのみ( > <。) (2017年4月24日 13時) (
レス) id: 2600b841f9 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 切ない苦いですね(TT) (2017年4月23日 12時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年4月22日 11時
