迫る確信 ページ3
ドラマの中の二人は確信へ迫って行く。
陰気くさい薄暗い取調室のセットの中で対峙しいていたAと剣史。
タイトなスカートから伸びている細い足を組む。
手にしていたボードを音を立てて置いた。
『リシンね……猛毒よ…。』
剣史『さすが。結論が早いな…。』
『別に珍しいもんでもないわ。海外へ行けばテロにも使われるようなもの…。』
白衣姿で腕を組む。
『それより…相談があるっていうから来てみれば、なんでここなの？まるで私が犯人みたいじゃない。』
剣史は身を乗り出して小さな声で言った。
剣史『やったのはお前だろ？』
絡みつかせる視線。
剣史『お前しか考えられねぇんだよ。』
鼻で笑い飛ばした。
『冗談やめてよ。私は医者よ。命を救う事を専門としてるの。殺す事じゃないわ。』
剣史『でも殺した。』
『動機は？手段は？いつ、どこで？証拠はあるの？』
剣史『俺が説明しなきゃダメか？』
『ぜひ聞きたいわね。』
剣史は静かに自分の見立てた推理を話し出す。
剣史をジッと見つめてそれを聞いていたA。
剣史『こざかしいアリバイ工作しやがって……。リシンをどう使えば空白の時間がうまるのかお前には分かってた。』
目を伏せて口元を怪しく緩めたA。
『肝心な事をまだ忘れてる。』
剣史『肝心な事？』
『動機よ。』
剣史『愛…してたからだろ…。』
Aの顔色が変わる。
剣史『まだ愛なんてものがあるうちに……それを永遠にしたかった…。』
『愛………ね……。』
泳がせた視線が伏せられる。
Aが何かを言おうとした直後、扉は勢いよく開かれた。
剣史『なんだ？』
*『また…出ました…。』
剣史『え……んなはずねぇだろっ！だってこいつはここに…。』
動揺しながらAを見る。
Aは剣史を見上げてニヤッと笑う。
剣史『何しやがった…？』
『何も。』
眉を動かして首を傾ける。
余裕たっぷりの口調で。
睨みつける視線をそこに残して呼びに来た部下と取調室を出て行く剣史がカメラアウトする。
Aは椅子から立ち上がると白衣のポケットから小さな小さな試験管のようなものを摘まみ上げる。
『辿り着いちゃったなら……仕方ない……。』
セットの中を歩いて警察署の中のセットへ移ると小さな小さな試験管を指で弾いた。
床に落ちる試験管はパリンと音を立てる。
Aは振り返りもせずヒールの音を響かせながらカメラアウトした。
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みんはは(プロフ) - ゆちょみんさんのお話はハッピーエンドになると言い切れないからドキドキします( > <。)ドンへが幸せになれますようにただ祈るのみ( > <。) (2017年4月24日 13時) (
レス) id: 2600b841f9 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 切ない苦いですね(TT) (2017年4月23日 12時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年4月22日 11時
