ジェットコースター ページ19
キュヒョンが警察署で髭面の刑事と話している頃。
ウニョクは通い慣れたスタジオの制作部の扉を開いた。
ヒョコッと顔を覗かせれば元気な声がかかる。
*「ウニョクさん！」
EH「お疲れ様です。」
小さく頭を下げて中に入ると駆け寄ってくる。
*「どうしたんですか？一人？」
EH「あの……ちょっと聞きたいんですけど……。」
*「はい？」
EH「殺人事件のドラマとかってあるじゃないですか？」
*「はい。」
EH「グサッと刺して血がドバーッ！みたいなやつ。」
*「えぇ。ありますね。」
EH「ああいうの、リアルに撮りたいんだけど…どうすればいいか教えて貰えます？」
*「自主制作っすかっ！？」
EH「俺が作る訳じゃないんだけど……ちょっと勉強までに。」
苦笑いするウニョク。
スタッフはウニョクを応接スペースまで連れて来ると資料をたくさん見せてくれた。
作り物だとは分かっていても、目を背けたくなるような写真ばかりあった。
イトゥクたちが仕事の合間を縫ってあちこち行っている頃。
ドンヘはAと一緒に遊園地の門をくぐっていた。
追いかけてくるカメラの更に後ろから付いて来る妙な人の群れ。
構えられている携帯カメラの台数を数えるだけでも気が遠くなりそうな人。
DH「何から乗る？」
園内地図を広げるドンへの手に被さる小さな手。
「もちろん！」
DH「だよな。」
納得するように小さく頷くと歩き出す。
スッと伸びた小さな手が大きな手に重なるとキュッと握られた。
前にも来た…
覚えてるか…？
二人で…
朝から日が暮れるまで遊んで…
笑って…
ドンヘは握られた手を柔らかく握り返した。
楽しかったよな…
A…
その日。
ドンヘの目の前にいたAもとても楽しそうにはしゃいでいた。
その姿はまるで子供。
何度も同じ物に乗った。
いつの間にか繋いでいた手をグイグイ引っ張っていたのはA。
DH「A…。ちょっと休憩しよう…。」
「もう一回あれに乗ります！」
DH「もう一回って……何回目だよ……。」
すっかり気に入ったジェットコースター。
10回連続で乗せられてドンヘは目が回っていた。
DH「A……俺少し休憩…。無理…ダウン…。」
「情けないですねぇ…。一人で乗っても？」
DH「行っておいで……。」
Aはドンへの手を離すと嬉しそうな顔でまた乗り場の列に並びに走った。
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みんはは(プロフ) - ゆちょみんさんのお話はハッピーエンドになると言い切れないからドキドキします( > <。)ドンへが幸せになれますようにただ祈るのみ( > <。) (2017年4月24日 13時) (
レス) id: 2600b841f9 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 切ない苦いですね(TT) (2017年4月23日 12時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年4月22日 11時
