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最初から ページ49

韓国。

SUPERJUNIORの宿舎。

シウォンはジャケットに袖を通した。


EH「あれ、どっか行くの?」


自室から出て来たウニョク。

シウォンの正装を見て首を傾げた。


SW「おはよ。」

EH「おはよう。」


凄い寝癖がついていて笑ってしまう。

ウニョクはあくびしながら髪をクシャクシャとかいた。


SW「今日から映画だよ。また暫くみんなとは別々の生活時間だね。」

EH「あぁ…そっか。」


思わず目を伏せる。

思うのはドンへの事。

Aの事。


SW「ヒョク。」

EH「……ん?」

SW「ドンへはきっともう大丈夫だよ。」

EH「え?」

SW「ドンへはAさんが来ると分かっててこの話を受けたんだ。だから…。」


その先に続きたい言葉はなんとなく理解出来た。


EH「そうだね……。」

SW「俺は全力でこの映画をやりとげる。やっと…やっとあの人と芝居出来るんだから…。」


身体が喜びでブルッと震えていた。


EH「Aと……ドンへ……お願いね…。」

SW「俺が何かする必要もきっとないと思うよ。」

EH「ドンへはともかく、Aは微妙。」


そう言って肩をすくめる。


SW「あぁ……なんか分かるかも…。」

EH「でしょ?」


顔を見合わせて苦笑いを交わした。


同じ時刻。

やっぱり正装で階段を下りてきたドンヘ。

一晩中包まれていたのはAの匂い。

随分良く眠れて身体がスッキリしていた。


部屋の時計を見て鞄を掴む。

玄関へ続く扉のノブを掴んで、静かな部屋を振り返った。


離れていたこの時間は…

俺にとって悲しむ時間では無かった…


俺の中にたくさん溜めこんだキミを…

思い出して愛おしむ時間だった…


扉を開けて玄関で靴を履く。

いつもよりしっかり靴紐を結んだ。


立ち上がって玄関を開ければ眩しいくらいの光。


俺の手で…

途切れさせてしまったものを…

取り戻そう…


途切れた所から繋ぎ合わせられないのなら…

もう一度…

最初から…


どんなに頑張っても…

俺はキミを忘れられない…

どんなに目を背けても…


俺はキミを…

愛してる…


ドンヘは顔を上げて胸を張ると光の中へその一歩を踏み出した。


その日。

韓国はとても綺麗な空だった。


飛行機を降りたAは到着ロビーで騒ぎ立てる野次馬に笑顔で手を振った。

それは女優の顔。

積み重ねてきた自信と誇りを身にまとう。

Aは雪が運転席に座る車の後部座席に乗り込んだ。

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設定タグ:K-POP , SUPERJUNIOR , ドンヘ   
作品ジャンル:恋愛
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りん(プロフ) - 男ドンちゃん頑張ってくださいね〜(*´-`)ヒロインちゃんの心とかして… (2017年4月10日 14時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - (*´-`)ドンちゃん頑張って (2017年4月9日 16時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - りんさん» 最初のお話からは随分進歩した二人が垣間見えたら嬉しいです。でもまだまだ終わりませんよ(笑 (2017年4月9日 13時) (レス) id: 6cff334935 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ドンちゃんの心とヒロインちゃん二人の成長、ヒロインちゃんは、命をかけてしまうほどにドンちゃんを愛してるのは、確かだね〜(*´-`) (2017年4月9日 10時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - りんさん» いつもコメントありがとうございます。これから中盤戦に入りますのでお楽しみに^^ (2017年4月9日 9時) (レス) id: 6cff334935 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆちょみん | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/yuchuming/  
作成日時:2017年4月7日 14時

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