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嫌な笑い ページ12

みんなより少し遅れてスタジオを出た煉。

指先で車の鍵を揺らしながら駐車場へ向かう。


梓『見せてやりたかったわ。あの顔。』


聞き覚えのある声。

車のボンネットに腰を軽く下ろして電話していた梓。


嫌な声で笑っていた。


梓『あの女はもう終わりよ。旦那にも捨てられたみたいだし。』


Aの話をしている事はすぐに理解出来た。


梓『長年日本一を守って来たからどんなにしぶといかと思ったけど、あっけなかったわね。』


柱の陰に身を隠して耳を澄ませる。


梓『だけど、ちょっと男使って襲ってやっただけで離婚とは。韓国の男ってのも根性ないのね。』


耳を疑うような言葉に煉はハッとした。


梓『何?子供なんか居たの?やだうける。落ちぶれてもやる事やってんだ。』


わざとらしい笑い。


梓『え?男?彼氏な訳ないじゃん。そんなの足つかないの使ってるわよ。』


煉は柱の陰で身が凍りつく思いだった。


梓『極め付けに元旦那落としに行こうと思って。そう。凄いハンサムだったし。』


剣史に連絡しなくちゃと取り出した携帯。


梓『私と元旦那がくっつこうもんなら、もう引退どころか死ぬしかないよねぇ。』


声高らかに笑う声が耳につく。


なんて言えばいいんだ…

こんな事…

誰に…

どう説明すれば…


煉は携帯を思わず握りしめた。


段々明るくなってくるAの部屋。


長い事重ねていた唇が離れて吐息がもれる。

少しずつ強くなっていく朝日が二人の顔をハッキリと認識させた。


剣史『お前が泣いてる姿なんか……見たくねぇよ……。』

『剣史……私……どうすれば……どこに行けば……。』

剣史『俺がいてやる………。』


再び落ちてくるキス。

Aの身体がゆっくり床に倒れると覆いかぶさる剣史の身体。


火照る唇を涙の味がする頬に押し付けて、伝わせる。

それが首筋を這った。


昔…

まだ俺がずっと若かった頃…

俺はお前を手に入れ損なって来た…


あいつに…

いつも邪魔されてきた…


お前を踏み台にして…

世界に行くつもりだった俺を…

止め続けたドンへなのに…


どうしてこんな…

こんな形で…

こいつの手を離そうなんて思えるんだよ…


ブラウスのボタンが外れていく。

指先が肌を撫でればビクッと反応する細い身体。


剣史『……A…。』


耳元で囁いてふとももを上がってくる手がスカートをまくしあげた。

甘える相手→←明け方の部屋



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設定タグ:K-POP , SUPERJUNIOR , ドンヘ   
作品ジャンル:恋愛
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りん(プロフ) - 男ドンちゃん頑張ってくださいね〜(*´-`)ヒロインちゃんの心とかして… (2017年4月10日 14時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - (*´-`)ドンちゃん頑張って (2017年4月9日 16時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - りんさん» 最初のお話からは随分進歩した二人が垣間見えたら嬉しいです。でもまだまだ終わりませんよ(笑 (2017年4月9日 13時) (レス) id: 6cff334935 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ドンちゃんの心とヒロインちゃん二人の成長、ヒロインちゃんは、命をかけてしまうほどにドンちゃんを愛してるのは、確かだね〜(*´-`) (2017年4月9日 10時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - りんさん» いつもコメントありがとうございます。これから中盤戦に入りますのでお楽しみに^^ (2017年4月9日 9時) (レス) id: 6cff334935 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆちょみん | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/yuchuming/  
作成日時:2017年4月7日 14時

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