心 ページ4
ドンヘが家に戻って来てから1時間。
まだ帰って来ないA。
外にはさっきまで雨の音。
DH「遅いな……。」
ドンヘは様子を見に出た方がいいか、リビングでウロウロしながら悩んでいた。
そこへ、勢いよく開いた扉。
ビッショリぬれたA。
DH「A！心配したんだぞ！」
「心配…？」
DH「一人で帰ったって言うし……そんなにぬれて…。」
「すぐシャワー浴びるわよ……。」
いつものように鞄をソファに放ってぬれた髪をかきあげるとジャケットを脱いだ。
帰って来てからドンへと一度も視線を合わせないA。
軽く腕を掴んで引き寄せた。
「……何…？」
いつもと変わらない甘い匂い。
雨にぬれたシャツから下着がほんのり透けていた。
それがやけに色っぽくてドンヘの鼓動を早くする。
DH「A……。なんで…俺を見ない…？」
「見てるわ……。」
そう言うのに視線は横に逸れる。
DH「不安なら……何度でも言うよ……。」
「不安……？私は別に……。」
クイッと指先で持ち上げられた視線。
逸らしたくても逸らせない。
DH「愛してる………。」
"愛してるよ………ヒソン………"
頭の中が勝手に続けたセリフ。
ハッとした後、思わず眉をしかめた。
目を伏せて色気のある顔を近づけてくるドンへ。
重ねたそうに開いた唇。
DH「A……愛してる………。」
その囁きと一緒に重ねようと捉えかけた唇はスッと逸らされた。
「シャワー浴びるから………。」
腕の中を抜けてバスルームへ入って行ってしまったA。
驚いた顔のドンへ。
たった一度…
素直に聞けなかった言葉は…
Aの中で…
アッと言う間に芝居と言う枠にはまって…
俺が囁く声も…
その言葉も…
俺の気持ちまでも…
全て…
カメラの中に閉じ込めて…
俺は…
ここにいるのに…
何度でも…
抱きしめて…
愛してると囁いて…
震える唇を…
受け止めてやるのに…
Aはいつだって…
殻に閉じこもってしまう…
不安から…
怯えから…
悲しみから…
心を閉ざしてしまう…
なんで俺には分けないんだよ…
俺は…
分けて欲しいんだよ…
その心を…
湧き上がってくるような憤り。
グッと握りしめた拳を壁に叩きつけた。
Aは…
どっかでいつも俺を信じてない…
俺を…
見ていない…
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みき(プロフ) - まだまだ落ち着かないですね。心配でドキドキしてしまいます。(笑)更新ありがとうございました！続き楽しみにしてますね！ (2017年4月5日 22時) (
レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年4月4日 18時
