way -光の射す方へ- Part2 (ページ27)

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映画×ドラマページ27

突然腕を掴まれた雪はハッとする。

DH「今………Aが死んでしまうって…言いませんでしたか…？」

怖い顔にしかめたままの雪。

電話を繋げたまま小さな声で言った。

雪「凛がとんでもないスケジュールを送って来たの…。」

DH「とんでもないスケジュール…？」

雪「シウォンくんの映画と…日本で2本のドラマに出るというスケジュールよ…。」

DH「えっ………。」

それがどんな過酷な事なのか。

ドンヘでもすぐに理解する事が出来た。

DH「無茶だ………。お腹には子供もいるのに…。」

雪「凛は……Aが組めと言ったって…。」

DH「Aがっ！？」

雪「私を………殺すようなスケジュールを持って来いと……。」

DH「そんな……。何考えてんだよ……。」

スタジオの中では今まさにカットの声がかかっていた。

JH「Aさんどう？」

「いいわ。お疲れ様。」

AからOKが出てホッとしている共演者たち。

アッと言う間に始まる片づけで慌ただしくなる。

大きく息を吐き出すAの視界にスッと差し出された携帯。

雪「説明して……。」

顔を向ければ怖い表情でAを睨んでる雪。

傍らには何か言いたそうなドンヘ。

差し出された携帯が表示させている物に視線を落とすと、思わず笑ってしまう。

その笑いの理由が雪もドンへも全く理解出来なかった。

「凛もすっかりやり手ね。」

雪「笑ってる場合じゃないでしょ！？」

まるでカメラが回ってるようなきつい顔を雪に向けた。

「これくらいで騒がないでよ。」

雪「これくらいでって……あなたっ！」

「何年私のマネージャーやってんの？私が出来ないとでもっ！？」

雪「そうね……。今までのあたならならね……。」

もっとひどいスケジュールを組んだ事だって…

雪「A。自分の置かれた身体の状況を分かってるの…？」

「分かってるわ。分かってて組ませたのよ。」

雪「無理に決まってるでしょっ！？」

腕を組んで指定席に座るAは雪を見上げる。

「昔の雪なら、やりなさいとは言っても無理なんて絶対言わなかった。」

雪「当たり前でしょ…。あなたはもう…あなた一人の身体じゃないのよ…？」

「でもやるわ。私がやると言ったらやるの。」

雪「A……。」

「私をみくびらないで。」

どう説得すればいいのか分からないという顔で雪はため息をついていた。