憤り ページ16
窓の外に流れる景色。
段々と見慣れない景色へと変わって行く。
LT「どうした…？」
DH「え…？」
LT「ずっと黙ってる…。」
ワイワイとまるで修学旅行みたいな賑やかさのワゴン。
その中で一人窓の外を眺めていたドンへの隣に座って来たイトゥク。
DH「……A……大丈夫かなと思って…。」
LT「え？仕事だろ？」
説明するには…
あまりに難しい…
俺たちにも恐怖はある…
いつか…
世の中がSUPERJUNIORなんか…
少しも必要としない世界になる…
必ず来る世代交代の中で…
確実に取って行く歳を感じながら…
騒がれて…
もてはやされていた時期を…
振り返りたくなる時が…
必ず来る…
その恐怖…
だけどAのはそれとは少し違う…
どんなに頑張っても…
どんなに望んでも…
簡単に引きずりおろされてしまう…
一年…
何年もずっと積み重ねてきた物が…
一瞬でなくなってしまう…
そして…
それを取り戻す為に…
どんなに頑張っても…
どんなに…
手を伸ばしても…
取り戻せるかどうかは分からない…
だから…
必死で…
いつも…
必死で…
その重みを知れば知るほど…
あの細くて小さな身体に…
のしかかる…
DH「俺は……女優じゃなくていいんだ……。一番じゃなくていいんだよ…。」
LT「ドンへ…？」
目を覆うように当てた手。
Aの寂しすぎる背中を思い出したら勝手に涙が溢れた。
でも…
俺にはそれは言えなくて…
俺が傍にいるなんて事だけじゃ…
Aが乗せて来た重荷には…
全然勝てなくて…
天秤になど…
かけられないものだと知りながら…
俺は…
LT「お前……どしたんだよ…？何かあったのか…？」
突然静かに泣きだしたドンへ。
それと見て驚いたイトゥク。
DH「なんで…女優にしがみつくんだ……。俺じゃ……俺だけじゃ…足りないのかよ…。」
Aの前で口に出す事が出来ない憤り。
DH「俺は……Aの傍にいるのに……。いつだって……一番傍に……。」
悔しいんだよ…
俺は…
Aをこんなに愛してるのに…
いつだって…
いつだって…
女優には勝てない…
あいつが追い求めてる物に…
勝てない…
泣いている理由が分からなくて、イトゥクはドンへをそっと抱き寄せる。
LT「ドンへ……。」
DH「ヒョン……俺は……どうしたら……。」
いつの間にか静かになっていたワゴンの中で、ドンヘの泣き声はみんなに届いていた。
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みき(プロフ) - まだまだ落ち着かないですね。心配でドキドキしてしまいます。(笑)更新ありがとうございました！続き楽しみにしてますね！ (2017年4月5日 22時) (
レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年4月4日 18時
