結果 ページ2
ウォンの車で自宅へ戻って来たドンへ。
玄関を開けても部屋は暗いまま。
リビングの明かりを付けて鞄を下ろす。
DH「A……まだ帰ってないのか…。」
思い出してしまう。
今日のAの事。
女優としても…
妻としても…
あんなAは初めて見た…
"怖いの………どうしようもなく…"
この仕事の初日…
そう言ってた…
"お前と芝居する事を…Aは怖いと泣いてた…自信がないと…"
剣史は…
俺がAのリアルである証拠だと…
俺がずっと望んで来た…
カメラの前とセットの中が現実だったAに…
俺を…
俺の傍にいる時間をリアルにして欲しかった…
俺には自信があったんだ…
この仕事が始まっても…
Aがそのリアルを…
信じていられるように寄り添いながら…
最後まで撮影出来る自信が…
それなのに…
どうして…
どうして急に…
鞄から覗いている台本を掴むとドンへはソファに腰を下ろした。
ポツポツと降りだしてくる雨。
Aを見つけて足を止めていた人たちが散って行く。
取り残されるように、その場に立っているだけのA。
剣史『何があった……？』
『……何も…。』
小さな雨が少しずつ、少しずつぬらしていく。
服も髪も。
『……どうしたらいい…？』
私は…
どうしたらいい…？
撮影は…
どんどん二人を幸せな方向へ連れて行く…
だけど…
私に差し出される手も…
抱きしめる腕も…
重ねる唇も…
愛していると囁く声も…
言葉さえ…
私だけのものだったはずの…
ドンヘは…
いなくなってしまった…
全て…
セットの中で…
作られた役の中で…
カメラの中に芝居としておさまってしまった…
『私には…………もう…出来ない………。』
剣史は目を閉じた。
剣史『なら……もうやめろ……。』
『やめる……？』
剣史『出来ねぇんだろ……？リアルに戻る事も…芝居を続ける事も…。』
Aは携帯を強く握りしめた。
剣史『だったら…もうやらなくていい…。やめろ…。』
黙ってしまうA。
剣史『それも…どうせ出来ねぇんだろ…？』
『分かってるなら………。』
剣史『お前。あいつに何か隠し事してんじゃねぇか……？』
『えっ………。』
そう言われて思い出してしまった。
凛に渡された検査薬。
その結果が陽性だった事を。
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みき(プロフ) - まだまだ落ち着かないですね。心配でドキドキしてしまいます。(笑)更新ありがとうございました！続き楽しみにしてますね！ (2017年4月5日 22時) (
レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年4月4日 18時
