プレゼント ページ14
ぐるっと見回して包装紙の接着部分からそっとはがしていく。
一か所外しただけで、ふわっと包装が解ける。
中から出てきたのは、真っ白いクマの大きなぬいぐるみだった。
Aはもう開いた口がふさがらない。
A「これって…。」
ドンヘはリビングから出てきてクマの頭をポンポンと叩いた。
DH「ずっと欲しがってたよな？これ。」
A「どうして…？」
高校への通学路にある店のショーウィンドウにずっと座っていた真っ白いクマ。
あまりに可愛くて、いつも足を止めて眺めていた。
HC「お前、俺達を誰だと思ってんだよ。」
そう言って笑うヒチョル。
HC「俺達は、世界的アイドルのSuperJuniorだぞ？」
冗談っぽく言うのに、少しも笑わないA。
説明が少しも足りてないヒチョルに苦笑いしてイトゥクが近づく。
LT「Aの誕生日プレゼントをみんなで考えてたら、ドンヘが…。」
DH「これしかないなって思ったんだ。」
Aは二人の顔を眉間にしわを寄せて見た。
A「でも…どうやって？」
LT「そういう事は気にしなくていいの。」
イトゥクはそう言ってAの頭を撫でた。
EH「サプライズ大成功だったね！」
喜ぶウニョクとリビングに戻って行くドンヘ。
LT「部屋に運ぶの手伝おうか？」
A「うん。」
Aの大きさ程ありそうなクマのぬいぐるみに二人で手をかける。
LT「持てる？」
と言ってAに笑顔を投げる。
LT「あ、ヒチョルでいいや。そっち持って。」
HC「いいやってなんだよ、いいやって…。お願いしますだろ？」
あんまりな言い方にふてくされるヒチョル。
LT「あー分かった分かった。お願いします。」
HC「仕方ねぇなぁ…。」
とぼやきながらも二人でぬいぐるみをAの部屋に運び入れてくれた。
部屋の扉の前で建っているAに近づいて
HC「トゥギが…何度も頼みに言ったんだぞ。ちゃんと喜んでやれよ？」
と囁いてきた。
Aはハッとした表情でヒチョルを見る。
ヒチョルは優しく微笑んでAの肩に軽く手を乗せると部屋を出て行った。
ドンヘから…
Aが欲しがってるものがあると聞いた後…
みんなでそれを見に行った…
売り物じゃないと散々断られて…
それでも…
仕事が終わってから…
仕事の合間に…
オフの日にも…
時間があればその店に通って…
何度も頭を下げて…
何度も頼みこんでいた…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年1月7日 10時
