約束 -赤い糸- (ページ43)

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ドレス選びページ43

サン「オッパ！オッパってば！」

収録後。

スタジオの廊下をドンヘを呼んで追いかけてくるサン。

ドンヘは足を止める。

サン「どうしてそっけなくするの？」

上目使いにうっすら涙まで浮かべてドンヘを見ていた。

ドンヘは溜息をつく。

DH「サン…もう少し場をわきまえろ…。」

サン「どうして？付き合ってるんだから…いいじゃない…。」

DH「良くない…。収録中はもっとちゃんとしろ…。」

撮影中、スタッフから指摘されるまで、少しもドンヘから離れなかった。

ドンヘは冷たく言葉をかけると背中を見せた。

疲れる…

Aと一緒の時は…

こんな風に思った事なんか…

一度もないのに…

Aに…会いたい…

ドンヘは控室に戻ると、自分の携帯に直行した。

衣装も着替えずに携帯を耳に当てる。

何度かのコールののち、留守番電話の冷たい機械的な声。

一度切ってもう一度かけ直したが、やはり留守電に切り替わった。

椅子に座って溜息をついた。

その頃。

LT「…綺麗だな…。」

イトゥクは何着もドレスをまとっては鏡の前に出てくるAにただ見とれるしかなかった。

A「やっぱり裾は長いほうがいいかなぁ…。それとも、短めがいいかな？」

Aは体を鏡にいろんな角度で映しながらイトゥクに聞いた。

返事が戻ってこなくて鏡越しに見ると、ポカンと口を開けていたイトゥク。

Aはその顔を見てクスクス笑った。

A「ジョンス！口、あいてるよ。」

その言葉に傍にいた式場の女性も笑った。

LT「え…。ああ…。いや…綺麗でさ…。」

思わず苦笑い。

*「きっと本番はもっとお綺麗になりますよ。」

式場の女性はAを見てそう言った。

イトゥクは何度も頷いて

LT「ええ…。そう思います…。」

と独り言のように同意していた。

Aは手を伸ばしてイトゥクを呼ぶ。

A「どれがいいか、ちゃんと見てる？」

LT「Aが着れば、全部いいよ。」

そう言われてふくれっ面を見せた。

A「ジョンスも一緒に選びたいっていうから…。」

イトゥクは頭を抱き寄せてキスを落とす。

LT「褒めてるんだよ？」

別に本気で怒っていた訳じゃないが軽い返答が嫌で怖い顔。

イトゥクは困った顔で笑った。