選んだ路 ページ32
DH「さぁ…どうだろうな…。」
でも…
俺たちは…
きっと同じ想いだった…
震えていたのに…
俺の想いを受け取るようなAの唇が…
言ってくれた気がするんだ…
私も…
同じだよ…
って…
はぐらかして遠い視線を投げるのに、ドンへは優しく微笑む。
何かを言いたいのに言葉が出てこないウニョク。
目をキュッと閉じると、たまっていた涙が頬に伝う。
ドンヘは微笑んでウニョクの頬に落ちた涙を払った。
DH「すべてがうまく行く訳じゃない…。そういう事もある…。」
それでも…
俺は満足だよ…
Aから…
本当の想いを受け取ったから…
俺の本当の想いを…
Aの体に流し込んできたから…
晴々したようなドンへ。
見せる笑顔がとても穏やかでどうしても泣いてしまうウニョク。
苦笑いしながらドンへはウニョクの頭を撫でた。
DH「おい…。そんなに泣くなよ…。俺悪い事してるみたいだろ…?」
EH「だって…。だってさ…。」
どんなに言葉を飾っても…
どんな言葉で取り繕っても…
心の中までは誤魔化せやしない…
ドンへは思い知ったんだ…
Aを愛しているという事実を…
Aも…
それを受け入れた…
それなのに…
想いを通わせた結末がこれ…?
どうして笑うの…?
どうして…
そんなの…
悲しいでしょ…
想いだけでは変えられない運命がある。
抱き続けた想いは同じなのに、そこから先へ進む事は許されない。
繋いでいたはずの手はいつの間にか離れていて、それをまた繋ぎたいと願った時にはもう遅い。
それでも想いは溢れて…
心のバケツにおさまりきらなくて…
音を立てて流れ落ちていく…
抱きしめる腕と…
触れ合う唇の温かさだけが真実…
幼い頃からずっと一緒だったAとドンへ。
知らず知らずのうちに歩いていた路は別の路。
そして立ち止まる。
人生という交差点で。
お互いの姿を認識しながらもそこを渡る事は出来ない。
長い年月をかけてようやく交わした想い。
でもそれを素直に受け取る事が出来ないところまで歩いてきてしまっていた。
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作者名:ゆちょみん | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時:2017年1月5日 15時