ただの幼なじみ ページ38
RT『だったら…お前はどうしたい…？』
どうすれば…
割り切れる…？
どんな言葉なら…
聞いてくれる…？
『どう…したいって聞かれても…。』
視線を落としたまま、困った顔で苦笑いした。
RT『俺は…言い訳する事しか出来ない…。』
髪を跳ね上げる風に逆らわず顔を上げた。
綺麗になびかせる。
甘い匂いと一緒に。
『涼ちゃん…。』
ゆっくりと向けられた顔。
今日はじめて合わせてくれた瞳。
『私たちは……やっぱり…幼なじみのままの方が…いいんじゃないのかな…。』
予想もしてなかった一言。
涼太の顔色が一瞬で変わった。
RT『……今……なんて…。』
『きっと…幼なじみでいた方が…私たちにはちょうどいいんだよ…。』
超えてしまった一線は…
もう埋まらない…
過ぎてしまった時間は…
もう巻き戻せない…
でも…
お互いを見る目を…
変えることはできる…
RT『なんで…。なんでそんな事…。』
『幼なじみなら……期待…しないでしょ…？』
期待しなければ…
必要以上に求めることもない…
求めなければ…
傷つかなくて済む…
『私には…耐えられないよ…。』
涼ちゃんが…
誰かに連れ去られちゃうかもしれない不安を抱えながら…
側にいるなんて…
『涼ちゃんはさ…自分で思ってるよりずっと女子に人気あるんだよ？』
私なんかより素敵な人は…
山ほどいる…
見えてないから…
気付いてないだけ…
RT『俺はっ！』
『これから先の長い人生…まだまだたくさんの人に巡り合うんだよ…？』
RT『それでもっ！』
『何が起こるかなんて…誰にも分からない…。』
絡みつかせるAの視線が、どんどん潤んで行くのが分かる。
『絶対なんて…無いんだよ…。』
RT『俺を…信じられないって事か…？』
首を横に大きく振った。
『逆だよ…。』
RT『逆…？』
『信じ過ぎてるから…怖いんじゃない…。』
半信半疑の方が気が楽…
でも…
涼ちゃんは違う…
少しも疑ってないから…
信じ切ってしまってるから…
その時が来るのが…
怖くてしょうがない…
『また……戻ろ…？ただの…幼なじみに…。』
そう言ったのはAなのに、小さな涙をこぼした。
それを手の甲ですぐに拭った。
RT『俺が…拒否…したら…？』
まだ落ちたそうな涙を浮かべて笑う姿があまりに悲しい。
『ごめんね…。』
風に吹かれて消えてしまいそうな声だった。
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なおたん(プロフ) - 見つけました。ありがとうございます！ (2017年7月4日 12時) (
レス) id: 42ca2f94b0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - なおたんさん» トップにリンク貼ってありますのでクリックしてみてください。うまく飛べなかったら教えてください^ ^ (2017年7月4日 6時) (レス) id: ffdc0a5660 (このIDを非表示/違反報告)
なおたん(プロフ) - ありがとうございます！申し訳ないのですが、GENEのお話専用アカの開き方を教えてくださいませんか？？ (2017年7月3日 20時) (レス) id: 42ca2f94b0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - なおたんさん» GENEのお話専用アカつくりました。よかったらまた読んでみてくださいね^ ^ (2017年7月3日 20時) (レス) id: ffdc0a5660 (このIDを非表示/違反報告)
なおたん(プロフ) - 更新、お疲れ様です(*≧∀≦*)いやー、片寄さんと主人公ちゃんが仲直りして良かったです！ (2017年7月1日 15時) (レス) id: 42ca2f94b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming
作成日時：2017年6月23日 21時
