キミをスキになりました… 2

印 ページ27

RT『ま、凄ぇ怒ってるけどな。』

『えっ…。あ…ごめん…。』


しゅんとした顔が俯いた。


RT『俺だけの寝顔だったのによ。』


きょとんとして上げた顔。


RT『誰にも見せんなって言ったろ？』

『だ…だって…。』

RT『だってじゃねぇ。』

『う…ごめん…。』


落ち込むような声に、フッともらす笑い。


RT『A…。』


小さな肩をしっかり掴むと真剣な顔をした。


RT『俺がお前を離さないのに…お前が簡単に俺の手を離すな…。』


どんな時も…

何があっても…

絶対俺を離すな…


RT『お前から離れていかれたら…俺は捕まえきれねぇだろ？』

『……涼ちゃん。』

RT『いいか…？』


よそ見すんな…

気を散らすな…

お前は俺だけを見てろ…

少しも迷わず…

俺を信じてろ…


RT『分かったな？』


泣き出してしまいそうな顔。


RT『んな顔したってダメ。返事は？』

『……うん…うん。』


何度も小さく頷いて、涼太の首に抱きつく。

涼太は細い身体を強く抱きしめ返した。


鼻をくすぐる甘い匂いを目一杯吸い込む。


そっと引き離す身体。


視線を絡みつかせた。

瞼を伏せるのと一緒に近づいて来る。


涼太の吐息。


温かな感触が触れれば、落ちるAの瞼。


しっかり重ねられたキス。

リップ音を立てて重ねなおしながら、細い身体を押し倒した。


身体を撫でるように上がって来る大きな手。

指先がブラウスのボタンにかかる。


ハッとして瞼を一気に持ち上げたA。

小さな手でボタンにかけている涼太の手を掴んだ。


それをすぐに掴み返される。

ベッドに押し付けて、首筋を這うようにキスを落とす。


『んっ……りょ…涼ちゃん…。』

RT『なんだよ…。』

『オッパいるんだよ…？』

RT『知ってる…。』


そう言いながら、ブラウスのボタンを幾つか外した。


『き…聞こえちゃうから…。』

RT『お前が声我慢すればいいだけだろ？』

『我慢って…。』


そんなの…

無理だよ…


ニヤッと笑って胸元に顔を埋める。


『いたっ……。』


小さな痛み。

顔を上げる涼太は指先でほんのり赤くなったところを撫でた。


RT『消えちゃったからな。』

『え…。』

RT『Aが俺のもんだって印。』


月明かりの中でもハッキリ分かる。

胸元のキスマーク。


RT『今日はこれで我慢しといてやるよ。』


クスッと笑って、額にチュッと音を立てた。


壁に寄りかかって聞いていたドンヘ。

寂しそうに目を伏せてため息をついた。

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