誘い ページ7
夕方。
震え出すドンへの携帯。
スタッフとの打ち合わせの席を抜け出して外に出た。
DH「もしもし…？」
ガヤガヤとした喧騒が聞こえてくる。
DH「もしもし…？」
もう一度呼んだ。
HY「あ、ドンヘ？」
返って来た声はヘヨン。
DH「…ヘヨン…？どうして…。」
HY「携帯番号変えてなかったんだ。ビックリしちゃった。繋がるんだもん。」
DH「変えてなかったんだって…。」
HY「消せなくて…。ずっとメモリには入ってたの…。」
少しだけ声のトーンを落としてそう言った。
小さな一言が…
心をくすぐって…
落ちた声色が…
やっぱり胸をざわつかせて…
忘れていた頭の中が…
少しずつ…
少しずつ…
思い出していく…
もう随分…
昔の事のような…
苦い過去を…
DH「…どうした…？」
HY「うん…。ドンへの事…ちょっと心配になって…。」
DH「心配…？」
HY「だって…あんなに泣いてるの初めてだったし…。」
息を吐き出すだけでため息みたいになった。
DH「大丈夫だよ…。」
HY「ねぇ。週末忙しい？」
DH「週末…？どうかな…。」
HY「時間作れるなら買い物付き合ってよ。昔もよく付き合ってくれたじゃない？」
楽しそうな声。
HY「新しいスーツ買いたいんだけど、一緒に選んで欲しいな。」
DH「……スケジュール…みとくよ…。」
HY「良かった！じゃあ、この番号に電話して。」
DH「……うん…。」
HY「待ってるから。」
DH「……分かった…。」
HY「それじゃ。」
切れた携帯を耳からゆっくり下ろす。
そのまま何度か指でタッチすればAの携帯番号がすんなり表示された。
A…
ただ押すだけ。
それだけの事が出来ない。
目を閉じて深くため息をつくと、ドンヘは携帯をズボンのポケットに押し込んで中に戻った。
その夜。
久しぶりに随分早く帰っていたAの部屋のインターホンが押された。
手にしていたリモコンを置いて重たい腰を上げると玄関に向かう。
ピンポーン…
急かすような二度目のインターホン。
「はい…今開けます…。」
声をかけながらチェーンを外す。
かかっていた鍵を開けて扉をひらくと、そこに立っていた。
「………ヒョク。」
EH「こんばんわ。」
深く被っていた帽子のツバを持ち上げて微笑む。
微笑みを返そうと頑張っても、引きつったようにしか笑えなかった。
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姫稀(プロフ) - 初めまして。ヒロインめっちゃ可愛いです。ドンへ〜ヒロインを笑顔にしてあげて〜！そして出てきた時から嫌いだったヘヨン←酷いかもだけど第一印象から嫌いだった(笑)お願いだから邪魔しないで〜と泣きながら読ませて頂きました。続き楽しみに待ってますね♪ (2018年9月21日 5時) (携帯から) (
レス) id: 674af9cd90 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - 続きが気になります！！(><) 個人的にこのお話一番好きです！！続き書いてほしいです！！ (2018年1月15日 0時) (レス) id: 60e783d7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - りんさん» もーどん詰まり（笑 ガタガタな展開お許しを！ (2017年3月9日 22時) (レス) id: 2956dc90c7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 2人の気持ち繋がってる(TT) (2017年3月9日 20時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - あードンちゃん大丈夫じゃないね、元カノのことまた好きになるよね…(TT)ヒョクチェヒロインちゃんを… (2017年3月9日 12時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming
作成日時：2017年3月9日 0時
