伝えられなかった一言 ページ1
留まる事などさせないと言わんばかりにAの腕を引くウニョク。
それを引きとめるように無意識にドンへの手が伸びる。
反対のAの腕を軽く掴んだ。
DH「A。待って！」
歪めた顔同士。
見つめ合ってしまう。
DH「俺……Aに言わなきゃならない事が…。」
「言わなきゃ…ならない事…？」
ポツリと呟くように繰り返す。
DH「俺は…。」
「私も……あんな風に自分にも…仕事にも…胸を張れたら良かったのに…。」
ドンヘの言葉は遮られる。
「ヘヨンさん……言ってました…。後悔してるって…。」
DH「……え…。」
やっぱり落ちてしまう涙。
涙の跡をなぞるように頬をこぼれていく。
それなのにAは笑って見せた。
「もう………離しちゃダメですよ…。」
Aの腕を掴んでいたドンへの手が、すり抜けるように離れた。
力無い足取り。
ドンヘに背を見せて遠ざかっていく。
EH「バカだよ……ドンへは…。」
DH「ヒョク……俺はっ！」
EH「Aの頭の中は……ドンへでいっぱいなのに……。ドンへの事しかないのに…。」
喉元まで出かかっている言葉はことごとく遮られる。
ウニョクまでその声を震わせていた。
DH「お前…いつからだよ…。」
EH「いつからかな…。」
DH「俺に言ったのはお前だ…。やめたほうがいいって…一線を越えるなって…。」
EH「でも…それでも前に進んだのはドンへでしょ…？」
DH「それは……。」
EH「自分から望んだのに……Aは…喜んでそれに応えたのに…。」
ドンヘはウニョクに近づく。
DH「違うんだ…ヒョク…聞いて…。」
伸ばしたドンへの手を避けるように後ずさった。
EH「いいじゃない……。後悔してるってさ……。」
DH「だからっ！聞けよっ！」
EH「嫌なんだよっ！」
ドンヘの事を次から次へ話すのに…
涙は止まらなくて…
それでも我慢しようと静かに肩を震わせて…
EH「そんなAを見るのが……嫌なんだよ…。」
ウニョクはギュッと拳を握りしめた。
EH「ドンへは…ドンへの欲しかった過去を取り戻して…。」
俺は…
俺の未来を追いかけるから…
そう言い捨てるように言葉を置いてウニョクはAの後を追いかけた。
取り残されたドンへ。
遠くの方でうるさくクラクションの音がしていた。
DH「なんでだよ………。」
たった一言が…
伝えられなかった…
俺は…
Aが好きだって…
ただそれだけが…
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姫稀(プロフ) - 初めまして。ヒロインめっちゃ可愛いです。ドンへ〜ヒロインを笑顔にしてあげて〜！そして出てきた時から嫌いだったヘヨン←酷いかもだけど第一印象から嫌いだった(笑)お願いだから邪魔しないで〜と泣きながら読ませて頂きました。続き楽しみに待ってますね♪ (2018年9月21日 5時) (携帯から) (
レス) id: 674af9cd90 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - 続きが気になります！！(><) 個人的にこのお話一番好きです！！続き書いてほしいです！！ (2018年1月15日 0時) (レス) id: 60e783d7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - りんさん» もーどん詰まり（笑 ガタガタな展開お許しを！ (2017年3月9日 22時) (レス) id: 2956dc90c7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 2人の気持ち繋がってる(TT) (2017年3月9日 20時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - あードンちゃん大丈夫じゃないね、元カノのことまた好きになるよね…(TT)ヒョクチェヒロインちゃんを… (2017年3月9日 12時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming
作成日時：2017年3月9日 0時
