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「えっと……白瀬Aです、アメリカから来ました！マジックが好きです！これからよろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げた女の子に拍手がおこった。
色めき立つ男子には気づいていないのか、困り顔で担任の指示を仰ぐ。
「黒羽、手あげて」
「はーい」
「ん、席はあいつの隣。仲良くやれよ」
「え、俺の隣？」
「ああ、そうだけど？白瀬も黒羽の面倒見てやってくれ、あいつ真面目に授業受けないから」
「俺の扱い酷くないっすか？」
どっと教室が笑いに包まれる。
一瞬、女の子ーー白瀬さんの目が見開いた気がした。
促す担任に小さくこくりと頷いて通路を歩き、「よろしくね」と微笑んで快斗の隣に座る。
呆気にとられた表情をする快斗。
「どうしたの？快斗」
「あ、いや……なんでもねぇ」
浮かない返事が返ってくる。
口ではそんなことを言いながらも横目で白瀬さんを盗み見たり何か考え込んでいたりしていて、少しだけ不安になってしまっている自分が居た。
＊
「アメリカのどこに住んでたの？」
「えっと、ラスベガスってところだよ」
「わ、そうなんだ〜！」
休み時間には案の定、白瀬さんが女子にも男子にも囲まれて忙しそうに質問に答えている。
でもその笑顔はすごくキラキラしていて、クラスの皆の人気を集めていた。
ーーもちろん、快斗も。
「その髪型可愛いね！」
「あ、ありがとう！良かったらやってあげようか？」
「いいの？」
「うん！後ろ向いて〜」
楽しそうにはしゃぐ恵子達に視線を向ける。
手先が器用らしく、女の子の輪の中にもすぐに馴染めているようだった。
性格は凄くフレンドリーで、褒められてもそれを自慢せずに自虐ネタに繋げて笑いをとることもしばしばあった。印象はとても良さそう。
「黒羽、マジック見せてやれば？」
「おう！任せとけ！」
名前を呼ばれた快斗がハンカチを取り出し、視線を集めながらカウントをとる。
いつも以上に気合いの入ったマジックに、クラスが一層盛り上がった。
「……やっぱり、快斗君だ」
はにかみながら白瀬さんがそう小さくこぼしたのは、青子以外誰も気づいていなかったようだった。
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月詠(プロフ) - ちょこさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます〜！！私の書く快斗くんがタイプに合ってて良かったです！！更新頑張りますね(*´∀`*) (2019年10月28日 17時) (
レス) id: 01ace6dadf (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - すごく好きです！月詠さんが書く快斗くんめっちゃタイプです〜！更新頑張ってください！！まったり新しいお話をお待ちしております！ (2019年10月28日 17時) (レス) id: 796ab8287e (このIDを非表示/違反報告)
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