悪女は悪女を潰す【悪女主】 ２

信じるのは... ページ1

(及川side)


つまり、茂庭の話をまとめると


黒木が転校してきてバレー部のマネージャーになってから、Aちゃんが黒木に仕事を押し付けていて、耐えられなくなって黒木が泣いて茂庭達に訴えて事が発覚した、と。


で、実際ドリンクとかも黒木が作るようになってたから茂庭達が黒木を信じて、Aちゃんにバレー部をやめてもらった。それと同時にAちゃんが転校していった。



ってことらしい。



バカバカしい。




泣いてるヤツがいたら絶対ソイツが正しい？



黒木が泣いてたからAちゃんの話は聞かずに追い出す？




ちょっと聞き捨てならないよね。




久しぶりに本気でキレそう。





「おい茂庭達、お前らな 岩「やめろ及川！！」」




「止めないでよ、岩ちゃん。俺今本気でキレそうだから。いや、もうキレてるかな、」




岩「....及川、お前の気持ちもわかる。でも今優先すべきはAじゃないのか？それに今のお前は手を出しかねないぞ。」




岩ちゃんの視線の先には、泣きながら、辛そうにうつむくAちゃんがいた。


今ここで茂庭達の相手なんかしてる暇はなさそうだ。



「ごめん岩ちゃん。ちょっと自分見失ってた。」




ちょうど他校のマネが体育館の割り当ての紙を持ってきていて、俺らは違う場所だったのをいいことに、Aちゃんを岩ちゃんに任せて移動した。




ただ最後に

「聞けよ、茂庭。俺が信じるのはAちゃんだし、お前の話をそのまま信じる気なんてさらさらない。それに、大切なこと見逃して、後で痛い目見るのはお前らだから。」


岩ちゃんには内緒で吐き捨てるように言った。






ねぇAちゃん。


心配しなくても、ちゃんと信じてるよ。



信じるのはAちゃんだよ。



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