【ダイヤのA】○○してみた。4

東条 秀明　happy birthday ページ28

東条くん
happybirthday 短編






金丸side





「……ん」



眩しい日差しが俺の部屋の中に入る。



現在、五時四十五分。

まだ皆起きていないだろう此の時間に起きたのは、訳がある。



今日は待ちに待った東条の誕生日。

俺の誕生日に、凄く欲しかった物をプレゼントしてくれた東条。

だから、自分はその御返しにももクロのCDを買った。



『あ、此のCD欲しいけど限定のだから高いし
しかもDVD入ってるんだよねー！
でも高いなー……うぅー……』



何て唸っていた東条だから、
此れを渡したら絶対喜ぶだろう。



そんな東条の顔が早く見たくて、
つい早起きしてしまった。



「……寒」



まだ十月だと云うのに此の寒さだと、今年の十二月はとんでもない寒さになりそうだ。

冷え冷えの身体をどうにかして暑くしようと、暖かいミルクココアを飲んだ。



「……」



誰も居ないため静かなこの部屋。

沢村が居たら煩いだろうな……とか独り言を言いながら部屋中を歩く。



が、暇で暇でしょうがない。



「……散歩でも行くか」



厚いコートを羽織り、外へ出た。



＊＊＊



外はすっかり冷えていて、二月ぐらいの……と言ったら大袈裟だと思うが、其れぐらいの寒さだ。



「あ、信二！」



欠伸をしていたら、後ろから声がした。
その声は間違いなく、東条。



「おはよ！」

「おう、早いな」

「信二もね」



東条は、薄いTシャツと短パンという見事な格好をしている。

此れじゃあ多分風邪を引くだろう。
……いや、絶対引くだろう。



「東条、その格好」

「ん？ああ、寒くない、よ……っくしゅ！」

「……」



何て言いながらくしゃみをしている、
珍しく素直ではない東条に呆れる俺。



「……ったく、此れ、着てろよ」



自分が着ている、生地がとても分厚いコートを脱ぎ、東条に無理矢理着せた。

どうせ「信二か寒いじゃん！」とか言うと思ったから、無理矢理。



「う、嬉しいけど……信二が寒いじゃん！」

「……言うと思った」

「エスパー・信二……なーんて?」



あはは、と可愛く笑う東条の頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でる。

何だよー、と楽しそうに笑う東条。



「……と、取り敢えずよ、寒いから身体動かそーぜ」

「そ、そうだな」



＊＊＊

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