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こぐんふんとう ページ43

「これいじょう、ひどいことさせないんだから!」
後者に降りた兎愛は、巨人と対峙する。

「ふふ……いい度胸じゃない。でも、こいつが倒せるかしら」

女は、巨人の力に自信があるようで、
兎愛を軽視するような態度を取っていた。


「とあ、カードを使うラビ!」

「うんっ、いくよ!」

ラビックに言われ、パクトから具現化されたカードを手に取る兎愛。
カードには、"ブースト"と書かれている。

『ブースト』
それをスキャンし、兎愛は走り出した。


「って、わあああ……!」
駆け出す兎愛の身体が、何かに押されているような軽さで、進む。

「ブースト!思いっきり早くなる魔法ラビ!」
「そ、そうなの!?よしっ!」
兎愛は軽くなった身体をどうにか制御し、巨人に向かっていく。


「やあぁっ!」
兎愛の拳が、巨人に命中する。巨人は悲鳴を上げながらよろけ、地面に膝をついた。


「ちょっと!肩に乗ってんのよ?なに倒れてるの!」

巨人の肩に居た女は、揺れで地面に落ちていた。
ぶつぶつと嫌そうに言いながら、巨人を起き上がらせる。



「ウォァ!」
巨人は咆哮を上げると、兎愛に大きく拳を振り出す。


「とあ、早くなったスピードで逃げ……あ、効果が切れてるラビ!」
「えっ!?……きゃあっ!」

ブーストで得た素早さが、切れた。
攻撃を見切れなかった兎愛は、茂みの中まで吹き飛ばされてしまった。


「うっ……いたた……」

「とあ、しっかりするラビ!」
変身しているのと、草がクッションになっているのとで、身体に大きな傷は少ない。
だが、打撃的な痛みは大きかった。


「さっきまでの威勢は、どーこ行ったのかしら?」

巨人と女性が、動けない兎愛の近くまで迫っていた。
こんな状況なので、勝ちを確信した高圧的な態度だ。

「うごけないよ……でも、この……ままじゃ……」

「とあ、とあっ!」

懸命に、身体を起こそうとする兎愛。
一体化しているラビックも、どうにか彼女をサポートしようとしていた。

が、この状況は絶体絶命と言っても過言ではないほど、不利であった。


「あははっ!このまま魔法少女を倒して、妖精たちを―――」

「……そんなの、させない!」

巨人の大きな腕が、兎愛に迫る……その時。
バフッ という、場違いな感じの効果音と共に、巨人の腕は止まった。


「え……」

声の主を見ようと、兎愛はなんとか視界を動かす。
……そこには、思わぬ人物が立っていた。

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設定タグ:魔法少女 , 小学生 , 市販書き(一時創作)   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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きせ(プロフ) - やっぱり物足りないですよね。正直な感想、ありがとうございます (2019年1月15日 22時) (レス) id: d21ca2596b (このIDを非表示/違反報告)
きせ(プロフ) - かなみさん 三部以降で、頑張って改善して行っているつもりなので、これからも応援よろしくお願いします! (2019年1月15日 22時) (レス) id: d21ca2596b (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 描写が少し物足りなくて、面白いのに勿体ないと思いました。 (2019年1月14日 10時) (レス) id: 9e95386d93 (このIDを非表示/違反報告)
花杜あみり@元花村すみれ(プロフ) - Twitterのフォローありがとう!最近バイトが忙しいけど、暇な時間に読んでみたい! (2019年1月3日 21時) (レス) id: bb468dc0cb (このIDを非表示/違反報告)
せいろん(プロフ) - どんな展開か楽しみにして読んでます(*^^*)がんばってくださいね! (2018年10月24日 8時) (レス) id: 795d0599c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きせ | 作成日時:2018年8月30日 20時

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