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きになること ページ26

「さんすう……むずかしいなぁ」

妖精との話を終えた兎愛は、佐紀との約束を守るべく、
机に向かって宿題を始めた。

机の上には、算数の教科書とノートが置かれている。


「あ、勉強ラビ?どれどれ……」

兎愛のノートを覗き込んだラビックは、
ふむふむと言いながら書き写された問題を読んでいた。


「ようせいさん、わかる?」

「……教えてもらうより、自分の力で勉強して解くのが一番ラビ!」

「えー、そんなぁ」

その様子を見た横目に見た兎愛は、もしかしたら教えてくれるかも……と、
期待をしながらラビックに質問した。

が、ラビックの誠実な返答により、それは淡い期待で終わってしまう。


「ラビック、そこは背伸びしちゃだめニャ!本当は、あなたも計算が苦手のはずニャ!」

「……そうなの!?」


がっかりしていた兎愛に、キャシーから予想外の言葉が告げられた。

「きゃ、キャシー!それを言ったらおしまいラビ……」

「よ、ようせいさん……」

図星だと言わんばかりに、ラビックは自身の大きな耳で顔を覆い隠す。
とても恥ずかしそうなので、兎愛はなぜか申し訳ない気持ちになった。



「はぁ……あの時みたいに、まほうでもんだいがとけたらなぁ」

「魔法で問題が……ってそれ、いつの事ラビ!?」


兎愛が独り言半分で呟いたのは、今日の学校での出来事の事。
チョークを持った指先が光り、問題がスラスラと書き込まれていくというものだった、

「そ、そんなことがあったラビ?……はっ!」

「また起きないかな、あのまほう……あれ、どうしたの?」
事情を説明されるなり、妖精二匹は部屋の隅に引っ込んでいく。



「ちょっと、キャシーと話があるラビ」

「そうニャ!」


「んー……?」


よそよそしい二匹を兎愛は不思議に思ったが、また勉強に戻るのだった。





「……指先の魔法。とあの話が本当なら、まさか……」

「あの子が本当に、"本命"だったニャ?」


ラビックたちが話す内容も、彼女には聞こえていなかった……。

*コンプレックス*→←まほうしょうじょのそしつ



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設定タグ:魔法少女 , 小学生 , 市販書き(一時創作)   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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きせ(プロフ) - やっぱり物足りないですよね。正直な感想、ありがとうございます (2019年1月15日 22時) (レス) id: d21ca2596b (このIDを非表示/違反報告)
きせ(プロフ) - かなみさん 三部以降で、頑張って改善して行っているつもりなので、これからも応援よろしくお願いします! (2019年1月15日 22時) (レス) id: d21ca2596b (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 描写が少し物足りなくて、面白いのに勿体ないと思いました。 (2019年1月14日 10時) (レス) id: 9e95386d93 (このIDを非表示/違反報告)
花杜あみり@元花村すみれ(プロフ) - Twitterのフォローありがとう!最近バイトが忙しいけど、暇な時間に読んでみたい! (2019年1月3日 21時) (レス) id: bb468dc0cb (このIDを非表示/違反報告)
せいろん(プロフ) - どんな展開か楽しみにして読んでます(*^^*)がんばってくださいね! (2018年10月24日 8時) (レス) id: 795d0599c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きせ | 作成日時:2018年8月30日 20時

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