ようせいのもくてき ページ21
「……さて、ようやくひと段落ついたラビ」
傷ついたはずの周りの風景は、いつの間にか元通りになっていて、
兎愛たちはまた、人目につかない木陰に居た。
「ようせいさん。さっき、なんやかんやでへんしんしちゃったけど……
ドリームガーディアンって何なの?」
「簡単に言うと、夢を守る魔法少女ラビ」
「おお……!」
魔法少女という響きに、兎愛の目がキラキラと輝く。
そう言う年頃なんだろうなと思いながら、ラビックは話をつづけた。
「僕たちは、こことは全然別の世界……言うなれば、妖精の世界から来たラビ。……人間の女の子がなれる、魔法少女の力が必要だったから」
「ようせいの世界!?ほんとに、そんなのがあるんだ……」
ラビックの話に、優奈も反応した。
兎愛と同じく目を輝かせて、興味津々に話を聞いている。
「まほうしょうじょの力がひつようって、ようせいさんの世界で何かあったの?それに、さっきの人は……」
「さっきの奴は、ブラックホールという悪い集団の一味ラビ。あいつらは、妖精の世界を襲って……
キャシーみたいな被害者を、大勢生み出してしまったラビ」
「うそ……!?じゃあ、ようせいさんのなかまが、みんな……」
キャシーの先ほどの姿を見ただけに、兎愛は表情を変え、絶句した。
ほかに悪夢を見せられている者が、さらに大勢いる。それだけでも怖かったのだ。
「たすける方法……それが、ドリームガーディアン?」
「そうニャ。魔法少女の力があれば、ブラックホールを倒して、妖精たちを元に戻せるニャ!」
優奈も共に表情を暗くしていたが、希望があると知って安堵の表情に変わった。
「キミがドリームガーディアンになれたのは、僕らとしても予想外の事だったラビ」
「えっ、そうなの?」
……ラビックが、何か重要な話を始めようとしたその時だった。
「あかつきさん、四時だよ……一時間もたっちゃったんだ」
優奈が、街頭時計を指さす。
その短針は、4を示していた。
「あーっ!わたしたち、すっごくよりみちしちゃってる!帰らなきゃ!」
兎愛は思った。
自分たち、荷物も置かず長時間外に居過ぎじゃないか、と。
「今の話はあとでするラビ。新しい魔法少女、キミの家に連れて行ってほしいラビ」
「……え、えー!?」
妖精の突然の申し出に、兎愛はただただ驚くしかなかった。
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きせ(プロフ) - やっぱり物足りないですよね。正直な感想、ありがとうございます (2019年1月15日 22時) (レス) id: d21ca2596b (このIDを非表示/違反報告)
きせ(プロフ) - かなみさん 三部以降で、頑張って改善して行っているつもりなので、これからも応援よろしくお願いします! (2019年1月15日 22時) (レス) id: d21ca2596b (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 描写が少し物足りなくて、面白いのに勿体ないと思いました。 (2019年1月14日 10時) (レス) id: 9e95386d93 (このIDを非表示/違反報告)
花杜あみり@元花村すみれ(プロフ) - Twitterのフォローありがとう!最近バイトが忙しいけど、暇な時間に読んでみたい! (2019年1月3日 21時) (レス) id: bb468dc0cb (このIDを非表示/違反報告)
せいろん(プロフ) - どんな展開か楽しみにして読んでます(*^^*)がんばってくださいね! (2018年10月24日 8時) (レス) id: 795d0599c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きせ | 作成日時:2018年8月30日 20時