此所から先妄想故【月永レオ】 (ページ9)

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「なん、でくんだよ！！！！猫！毛！！無理！！！！！近寄んな！」

全力で後ろに下がりバカ野郎！アレルギーある!!!!!!くんな！！！！！と叫ぶ

「むぅー、わかった、わかったよ。じゃあ手洗ってくっからそこで待ってろよ！」

そう言うとそいつは渋々手を洗いにいった

数十分待ってもそいつの姿は見当たらない

というか、帰ってこない

いや、何でですかねぇ？

お前が待ってろって言ったから待ってるのに何で来ないんだよ

いや、部活しようと思ってきたんだけどね？

今すっごく帰りたい

部活すればいいじゃんと思ってさ道具見たよ？

おいこら、ネコ毛付いてるじゃねーかよ

おい喧嘩売ってます？？？？

買っちゃいますよ？？？？？

もしくは敬人こい

お前に言いたいことめっちゃあるかんな？

それこそ、正座させて数時間ぶっ通しで言いたいこと言いまくるからな？

「いや、アイツの事何で律儀に守ってんだ？よし、かえ、、、、」

「なぁーに勝手に帰ろうとするんだ～？」

立ち上がった瞬間突然後ろから声が聞こえ目線だけそちらにやるといつの間に来たのかにこにこと胡座をかき此方を見ていた

「ヒッ、いや、んと、あの～、、、、、ね？」

「はっきり言ってくれないとおれはわかんないぞ～？」

「えーと、お前の言ったことを律儀に守ってるのが癪で、、、、」

「へぇ～？おれの言うことが癪で？」

そう言いつつによによとしている

「そんなこと言っていいのか？つか、わかってる？」

「何を？」

なんのことを言っているのか分からず聞くとﾊｧｰと溜め息を溢し何故か嬉しそうに答えた

「お前おれが逃がした場所見てないのか～？」

「はぁ？」

そんなの見てるわけないだろって反論しようとすると

ほらお前やっぱり見てなかっただろ？
とでも言わんばかりの表情で

そこ。

戸を指差し此方を見て

「猫、あの戸の向こう側にいるぞ？」

まさに帰ろうとしていた戸の向こう側に猫

主導権はこちらだというのか変わらず笑顔で此方を見ていた

思わず２、３歩後退りすると待ってましたと立ち上がり

何か獲物を見つけたような表情でじりじりと近づき、ついには追い詰められてしまった

後ろは壁。前は月永。

何故壁際に来てしまった

後悔するのが遅いか既にそいつとの距離はもうあと、４歩

そしてにやりと舌舐めずりして

「なぁ～？ちゃぁんとオレは逃がしたし、手も洗った。お願いをちゃんと叶えてあげたから。もちろん何かご褒美、、、、、くれるよな？」