五条先生がする〇〇個のいたずら【五条悟】

いたずらは程々に ページ49

「ごめんねA。僕本当は気づいてた」

「…」

「Aが僕を好きなこと。…許してくれる？」

「………私のこと、好きなんですか？」

「うん好き。大好きだよ」

「…ならもう良い」



僕がそう言うと、Aは柔らかく笑って僕を抱きしめ返した。涙は止まったようだった。




「さっきの罰ゲーム、決めてなかったね」

「ば、罰ゲーム？」



ひょい、とAを持ち上げて立ち上がる。

まだ敷かれている布団。




「Aが負けたんだから、しょうがないね」

「ちょっと、先生、？」




ゆっくりとAをおろして、布団に手をつく。

赤い顔で僕を見上げるA




「へ、へんなことしたら許しませんよ」

「え〜？変なことって？」

「わっ」




トン、と肩を押すとAは簡単に押し倒された。Aは僕を牽制するように睨みつける。


…その顔が僕を煽ってるってことに気づかないんだから、おめでたいものだ。


僕の胸を押す手を退けて、Aの唇にキスをした。大人の、深いキス。


Aの耳を撫でながら何度も繰り返す。Aは小さい声を漏らしながらも頑張って舌を絡めてくる。




「…こんなことする僕は嫌い？嫌なら止めるよ」



ふとAの耳を撫でている手を止めて、彼女を見つめた。




「嫌い、じゃないです…………すき、大好き」

「……、ほんと、ずるいね」



Aは赤くなった顔を両手で覆い隠して言った。思わず僕まで赤くなってしまった。

荒っぽい息遣いも、漏れる吐息も、声も。全てが僕を掻き立てる。




「…もう無理。電気消すよ」

「ご、五条先生、一回落ち着きましょ？」
　
「僕は頑張ったよ？ずっと我慢してきたのに、Aが煽るから」

「え、煽ってな」

「Aはゲームに負けたの。ね、分かった？」



世間体とか、教師と生徒とか知ったものか。


元はと言えばAがいたずらなんて始めるから僕の歯止めがかからなくなったんだ。


Aは僕にいたずらなんてするべきじゃなかった。


…それなら僕も我慢できたのにね？


いたずらの果てに何があるのか、よく教えてあげないと。





「……これから大変だね、A」

「ごっ、五条先生、まって、まって！！！」





電気を落として、Aに笑いかける。


いたずらするのは倍返しをされる覚悟がある時だけにしといたほうがいいかもね！






　 「五条先生がする〇〇個のいたずら」
　 〜fin〜

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