五条先生にする〇〇個のいたずら【五条悟】 (ページ24)

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好きって言う② ページ24

今日こそ言うぞ。「好き」って。

自慢じゃないけど私は人生で「好き」と言ったことは無い

そりゃ友達とかで言ったりはするけど、そういうのじゃなくて、本気の「好き」

だから一回も彼氏いなかったんだけど！

告白されるのはそこらへんの興味ない男の子ばっかりだった

…まあそんなことはいい。

私は自分に誓った。今日言うと。

ずんずんと大股で歩く

「お、A。…………何？」

五条先生の前に仁王立ちして見上げる

「！？」

先生の顔を見た瞬間、息が止まりそうになった。

「せ、せんせ！目隠し！目隠しして！！！」

「？なんで」

「目に毒！」

「ひっど」

「あっ、違うか。なんて言えばいいんだろ。取り敢えず先生直視できないから！」

先生は不思議そうにしながらも目隠しをつけてくれた。

ああ危ない召されそうだった

…さっきまでの自信は何処へ行った私！今日言うんだろ！

自分に喝を入れて、先生をきっ、と見上げる

拳にぎゅ、と力を入れた。

「先生、あのね、私…」

「そうだ。これ汚れたから取ってたんだった」

「ぐはっ」

五条先生は再び目隠しを外してポケットにいれた。その瞬間私の頭は真っ白になった。

「ごめんごめん。そんで、なんだっけ？」

「だっ、だから、私は五条先生が、」

だ、だめだ。直視出来ない！！

目隠しをしている時でも輝いているのに、それを外されたらもう見れるわけないだろ

私は耐えきれず目線を下に向けた

「五条先生が、す、す、す」

「ん？」

「ひぇっ」

むりむりむりむりほんとむり！！

下を向いた私と目を合わせるように五条先生はしゃがんで私を見上げた。

ぱちっ、と目が合う

「す？」

「す、スカンディナヴィア半島行きませんか」

「行かないよ」

「ですよね！」

もう無理だ可笑しくなる

五条先生にくるりと背を向けて歩き出す

「A」

パシッと腕が掴まれた。振り返るとにっこり笑った五条先生がいた

「…？」

「顔、まっか」

「！」

先生はニコニコしながら言う。私は手を振りほどいて先生からダッシュで逃げた。

今日も駄目だった……

〈好きっていう、失敗！〉