五条先生にする〇〇個のいたずら【五条悟】

ご飯にする？お風呂にする？それとも… ページ19

遂にやった…！



この日をどんなに待ち侘びていたことか。



五条先生の部屋の前を張り込んではや半年。


今日は初めて先生が扉を開けっ放しにして出ていった


たぶん自販機とかに行ったのだろうからすぐ帰ってくるはずだ


鍵をかけずに出ていくことは度々あったのだが、さすがに部屋に侵入するのは宜しくない


…と、いうことで扉を開けっ放しにして出ていくのを待っていたのだ


そして、それが今日為された


さささっ、と移動して玄関に正座した


多少の罪悪感はあれど、ドキドキが止まらない


部屋が五条先生の匂いで一杯だ


袋に詰めて持ち帰りたいくらいいい匂ーい


パタパタと足音が聞こえた



「え、A、」


「お帰りなさいあなた。ご飯にする？お風呂にする？それとも「ストーープっ！」」



売店に行ってきたようだ。私を見て、ガシャン、とビニール袋を落とした


五条先生はその続きを言わせないように私の言葉を遮った


先生は今日お休みらしいから、いつもの服じゃない


ラフな格好をしている。あー、尊い



「A、それは駄目だって」


「開けたんじゃないですよ。開いてたの」



悪びれもせずそう言うと、先生はぐしゃりと頭をかいた



「あのねぇ………さっき言ってた台詞、どういう意味か分かってんの？」


「はい」


「……はぁ……それに男の家に入るなんて、何されるか分かんないのに…」



五条先生は本物の馬鹿を見る目で私を見る




「やだなあ先生。私だって人は選んでますよ〜」



あはは、私が笑って言うと、五条先生はまた深いため息をついた



「……今日はAの勝ちでいいから、ほら、出なさい」


「！やった！じゃあね先生！………あ、そうだ。ビニール袋貰っていいですか？先生の匂い持ち帰りたくて」


「帰れ」


「はあい」




五条先生の口から初めて負け宣言をされた！


台詞を最後まで言わせてくれなかったのは不服だけど、まあいいや。


るんるんとスキップをしながら部屋に戻った




〈ご飯にする？お風呂にする？それとも………、成功！〉

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