原石たちのあおはる。 (ページ7)

今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:9,916 hit

・ページ7

-T.K-

北斗の家の近くのコンビニ前。
メッセージに既読は付いていない。
だけど約束の時間まであと約10分あったため、そこまで気にしてはいない。
北斗も準備終わったらスマホ見るだろうし、それまで待とう

北斗の事を考えながらも頭をよぎるのは樹のあの寂しそうな、申し訳なさそうな声。
あの時素直に受け入れてれば、こんなことにならなかったのかな、

学校で会ったら樹はなんて言うだろう
なんも言ってくれないか、
今日のお昼、さっくんたちと食べようかな…、

そうしてぐるぐる樹の事を考えていると
もう約束の時間の3分を過ぎていることに気づいたため、
スマホを取り出し北斗との個人チャットを開く。

『まだ既読ない、』

もう先に行ってしまったのだろうか
だけど樹は北斗と一緒に行ってって…、

待っていても仕方ないと思い北斗の家の方向に進んだ。

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

……、、
やっぱり置いていかれた、？
なんか今日メンタル無理かも…、

でも北斗は俺がいるのを分かってて何も言わず先に行くような人じゃ、ない、

一か八かと思ってドアノブに手をかけた

ｶﾞﾁｬｯ

『え、開いてんじゃん』

少し開いたドアの隙間から玄関を覗いて靴を確認した。

ある…、

そこには、学校指定の白いスニーカー。
一人暮らしのくせにしっかり揃えるんだ、笑

ってことは、居るんだよな…

ま、いいや！お邪魔しま〜す！←

『ほくと〜？』

『……ぇ、？』