リナリア２ (ページ7)

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隆二side ページ7

ほんとは今日、メンバー飯会なんてない。

あー岩ちゃんまじサンキュー。

あのとき岩ちゃんが言ってくれなかったらきっとAちゃんはそのまま帰ってた。

情ねえなあ俺。

＂飯、行こう＂って男らしくガツっと誘いたいけど、

やっぱり慣れてないからか慎重になっちゃう…

慎重…すぎるんだよな。

『あっやべっ』

臣「どした？」

レコーディングの前のルーティーンでもある
のど飴を楽屋に置いてきてしまった。

こんなこと滅多にないのに。

浮かれてんなあ俺。

『ごめん臣、ちょっとのど飴取ってくるわ。』

臣「ん。」

待たせると悪いと思って、それなりに走った。

楽屋に入ると、

椅子に座って俯いてるAちゃん。

『寝ちゃった…？』

もちろん返事はなく。

こんな所で寝てたら首痛めちゃうし、風邪も引いちゃう。

『ごめんね。』

そう声をかけて、そっと抱き上げてソファに寝かせた。

直人さんのブランケットあったよな、、。

ブランケットをかけて、のど飴を手に取った。

……Aちゃんの、寝顔。

めっちゃかわいい…。

白くてふわふわな肌はつい触れたくなる。

その肌に少しでも触れたくて手を伸ばそうとした時、ドアが開いた。

慌てて、手を引っ込めると

臣「のど飴、ねえの？」

ドアを開けたのは臣だった。

『あー、あったあった！今行く。』

タイミングわりい。

後ろ髪を引かれるような思いで臣のあとをついてく。

臣「寝ちゃってた？Aちゃん。」

『あー、寝てたね。なんで？』

臣「え？別に。」

今日、Aちゃんが臣と来てたのも、なんだかモヤモヤした。

今も。

なんだか、臣もAちゃんの事が好きなんじゃないか

なんて思っちゃって。

きっとそんなことあるわけないのに。