あなたside ページ19
登坂さんと話したあの日。
月明かりに照らされる登坂さんの瞳がとても澄んでいて、
思わずひきこまれそうになった。
・
・
登坂さんと隆二くん、仲直りできたかなあ、、。
それに、あたしも隆二くんに謝りたいなあ、、
そう思っていると私の携帯が小さく音を立てた。
あっ、登坂さんからLINE。
( 仲直り、完了。ありがとな。)
『ふふっ…よかった。』
仲直りできたんだね。
あたしまで嬉しい。
( それと、)
ん?
短い文がポンポンと送られてくる。
( 会いたいってよ )
なにが?登坂さんが?
( 隆二が )
えっ、隆二くんが、…あたしに?
嬉しさと驚きのあまり通話のボタンを押す。
1コールもしないで聞こえた笑い混じりの登坂さんの声。
「なんで電話。笑」
『えっ、いや、その…間違えて…?』
「ふーん、じゃあ切る?」
『いやっ、…切らなくていいです。』
「ははっ、おもしれ。」
あたしのこと完全に小バカにしてる。
「嬉しい?」
『えっ?電話ですか?』
「ちっげえよ。隆二。」
『隆二…くん…!?』
予想外で、しかも隆二くんの名前なんてださないでよ。
冷静に、…冷静に。
きっと登坂さんにこの気持ちがバレちゃったら、
隆二くんにもバレちゃう。
「そう、りゅーーじ。」
『なんですかそれ、どんだけ好きなんですか隆二くんのこと。』
「んー、Aちゃんよりは勝ってる。」
『はっ、負けませんから。』
「『…………えっ?』」
やっばい……………ちがうちがう、
『ちがう、』
「違わないでしょ?」
……イジワル。
818人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:renka | 作成日時:2017年6月5日 23時