向日葵のように笑って２ (ページ6)

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あなたside ページ6

和食屋さんでばったり隆二くんと臣くんに会った。

店をでるときもカラオケに向かって歩いてる時もチラチラ隆二くんが私の方をみて何か企み顔をして「ねえねえ」って言ってくる。

ん？っていこうとすると「隆二～？」なんて遮る臣くんの声。

…気になる。

カラオケにつくとテーブルを挟んで男女別に座った。

私の前は隆二くん、アイリの前は臣くん。

あの日聴いたイヤホン越しの隆二くんの声が今目の前で聴けると思うと少し緊張する。

『隆二くん、これ歌って！』

少しの酔いに任せて隆二くんにあれこれ頼んじゃった。

少し俯いて微笑みながら歌う姿は本当にかっこいい。

「ねえ今市さんとめっちゃいい感じじゃん？」

小声でそう言うアイリ。

いい感じ少なくとも私はそう思いたい。

隆二くんの歌うバラードは本当に心に響いて自然と涙が溢れた。

「え！ちょっと泣かないでよ( 笑 )」

そう照れながら言う隆二くんは置いてあったおしぼりをほらって渡してくれた。

それからも隆二くんと臣くんのハモリや Aちゃんたちも歌ってよとせがまれて２人で歌ったりだいぶ楽しくなってきた。

私は隆二くんに夢中だったけどチラッとアイリの方をみると＂広臣＂なんて呼んでた。

「ちょっとトイレ」

そう言って立ち上がった隆二くん。

ドアを開ける時にコッソリ＂きて＂と手招きされた。

『私ジュース取ってくるね』

さりげなく隆二くんと一緒に外に出た。

「臣ね、たぶんアイリちゃんのこと好きだと思うんだ。」

『私も臣くんと話してる時のアイリすっごい幸せそうだなって思ってました。』

２人で顔を見合わせて頷いた。

それに臣とアイリちゃん付き合ったらダブルデートできるしね～なんて笑ってる。

付き合う…私達は付き合ってるの…？

『ねえ隆二くん……』

私の声を遮るように被さった隆二くんの声。

「Aちゃん、俺の彼女になってください。」

隆二くんしっかり考えてくれてたんだ…。

『もちろんです』

「幸せの道、一緒に歩んでこ？ゴールで待ってたいなんて思ったけどやっぱり俺ゴールまでの道を一緒に歩きたい。嬉しいことも苦しいことも一緒に乗り越えたい。」

＂Aちゃんと＂

ずるいよ隆二くん。