向日葵のように笑って２ (ページ29)

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隆二side ページ29

『Aー、起きてー。』

結局昨日の夜は我慢出来なかった。

おかげで、

『めっちゃ腰いてえ…。』

「もうほんと馬鹿だよ隆二。」

でもそのおかげで充電マックスだよ。

ありがとうA。

「てか隆二！準備！遅刻するよ！」

『やべっ。』

＂やべっじゃないよ～＂なんてプンプンしながらも俺の服とかご飯とか全部やってくれるAにはほんと頭あがんないな。

結局Aに構ってあげられる時間はなくて慌ただしく家を出る感じになってしまった。

『じゃあいってきます！』

「隆二、頑張って。」

＂行ってらっしゃい＂

しばらく会えなくて寂しいのは俺の方かもな。

「隆二、早く行かないと遅れちゃうよ。」

『もう少しだけ…。』

Aの存在を確かめるかのように強く抱き締めた。

『じゃあいくね…。』

＂うん。＂

Aに見送られ俺は夢の場所へと歩き出した。

この単独ツアー、絶対成功させてやる。

俺のためにも。

仲間のためにも。

Aのためにも。

季節は冬。

俺らは声援の溢れるステージにのぼっていった。