梵天幹部の雑用係への溺愛がすぎる3【梵天】

９７：呼び出し ページ3

三時間前ーーーー



今日の仕事を早々に片付け、三人で京都観光を楽しんでいた。



普段なら面倒くさがる蘭も、怜奈が楽しみにしていた出張と言う名の旅行のため、普段より行動的だった。



近くのカフェに入り、抹茶やあんみつ、抹茶ケーキなどをそれぞれ味わってまったりしていると蘭の携帯に九井から着信があった。



席を外して店外で電話をしていた蘭が、不機嫌そうに戻ってくる。




イケメンなだけに、不機嫌だとより一層オーラが半端ない。



『…蘭ちゃん、どうかしたの？』




蘭「…俺だけ別の仕事が入った。これ食ったら行くわ」




竜「え、マジ？俺らはどーすんの？」



蘭「お前は明日もこっちで別の仕事あるから、怜奈とこのまま予定通り京都に残って明日モッチーたちと合流しろ」



『私も残っていいの？…蘭ちゃんと帰ったほうがいいならそうするよ？』



安全面を考えて二人と行動すると約束の上で出張についてきているので、駄々をこねて残りたいと言うつもりはない様子の怜奈に、蘭がポンと頭を撫でる。



蘭「蘭ちゃんと離れたくないのはわかるけd『平気。竜ちゃんいるし』




蘭「食い気味に否定すんな〜？蘭ちゃん、傷つくぞ？」




蘭が怜奈の頰を摘んで軽く引っ張る。




『ごめんらひゃい』




蘭「俺はこれから直接別の仕事場に三途と合流して行くから怜奈は竜胆と一緒にいろ。明日はモッチーたちも合流するし」




『ひゃい』




蘭「何かあったら連絡しろよ？」




パッと怜奈の頰から手を離すと怜奈の髪を撫でて蘭が席を立つ。



『うん、気をつけてね。春ちゃんと仲良くね』



「じゃあな〜。怜奈のことはまかせて」










蘭を見送ったあと、京都のガイドブックを再び開いて観光地プランを練り直す二人。




『蘭ちゃんがいないなら、もっとあちこち行こーよ』



「だな。兄貴、いろいろ歩くのめんどくさがるから、ゆっくり目にしてたけど詰め込もうぜ」

９８：２人でお泊まり（２）→←９６：2人でお泊まり（1）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す