109:眠れぬ夜は(4)(竜胆) ページ16
竜胆にとって今日は散々な日だった。
簡単だと思っていた取引は難航するし、
巡回した店で好みじゃない女にしつこく言い寄られるし、
蘭に仕事を押し付けられるし、
終いには大雨に降られて、駐車場に行くまでに濡れてしまうし
持っていた紙袋も濡れてヨレまくっている。
マンションに戻ってきたのは夜の9時をすぎていた。
無意識にため息をついてエレベーターに乗ると、ドアが閉まる直前に一人が滑り込むように乗り込んできた
『間に合ったー。あ、竜ちゃんっ。今帰ってきたの?おかえり』
「怜奈。ただいま」
怜奈を見ると自然と笑みが浮かぶ。
そんな竜胆を怜奈が少し心配そうに見上げる。
『大丈夫?…元気ない?なんか顔色悪いみたい』
「あー…今日ちょっとついてなくてさ」
見透かされたことに苦笑しながら軽く肩をすくめる。
『濡れてるし、風邪ひいてるのかも。あったかいご飯作るから来て?』
エレベーターが止まると、竜胆の服を引っ張るようにして自分の部屋へと誘う。
竜胆は疲れているのと空腹なこともあり、素直に怜奈について部屋に行くと、まずバスルームに連れて行かれた。
『まずはゆっくりお風呂に入ってあったまって?その間にご飯作っとくから。
着替え、竜ちゃんも置いてるんでしょ?』
空き部屋には幹部みんながそれぞれ着替えや私服を置いてあるのを怜奈は知っている。
「怜奈」
『ん?』
「ありがと」
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うさ - 更新楽しみにしてます!! (11月22日 14時) (レス) @page47 id: 1fc943b7af (このIDを非表示/違反報告)
百合 - これは確定、、、!!春ちゃん夢主ちゃんがっ!! (7月3日 16時) (レス) @page40 id: e72506d086 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - ルリカさん» コメありがとうございます♪全然収束しないまま溺愛されてて…オチが決まらないのでしばらく溺愛のままかもです(*´Д`*)引き続き読んでくださると嬉しいです。 (6月30日 0時) (レス) id: 71f254d63a (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 悠希さん» 読んでくださってありがとうございます♪コンビニ編、長すぎたかと思っていたので、そう言っていただけると嬉しいです♪ (6月30日 0時) (レス) id: 71f254d63a (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 悠希さん» 読んでくださってありがとうございます♪コンビニ編、長すぎたかと思っていたので、そう言っていただけると嬉しいです♪ (6月30日 0時) (レス) id: 71f254d63a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔夜 | 作成日時:2023年3月26日 22時