梵天幹部の雑用係への溺愛がすぎる２【梵天】

５７：バレンタイン後２ ページ10

竜「何したっていうか、俺らもワザとじゃないんだけど…


これ、怜奈が食べちゃったんだよね」


竜胆が空になった高級そうなチョコレートの箱を見せる。


蘭「普通のチョコレートボンボンだと思ったら、めっちゃ度数の高いウォッカのチョコレートボンボンでさぁ。
気づいた時にはほとんど怜奈が食べちゃってたんだよなぁ」






九「はぁ〜、何してんだよ、お前ら」





呆れたように灰谷兄弟を見てため息をつく九井を、抱き着いたままの怜奈が見上げる。



『ココくん、怒ってる？』



九「怜奈には怒ってねぇよ」


くしゃっと怜奈の髪を撫でると怜奈が嬉しそうに笑い、軽く背伸びをして九井の頬にキスする。





九「！」





蘭「あ！俺ら以外にすんなよな〜」



ということは既に蘭も竜胆も頬にキスされているのだ。




竜「怜奈、こっちおいで〜」



竜胆が呼ぶと、何〜？といいながら怜奈は九井から離れて竜胆のそばに行き、竜胆が膝に座らせてぎゅっと抱きしめる。



竜「いつも可愛いけど、これはこれでめっちゃ可愛い」




『竜ちゃんも可愛い〜』



ねーっ、と怜奈と竜胆が二人で声を揃えて言い、キャッキャッと笑う。




蘭「もう、このままで良くね？」




九「…確かに可愛いな」




竜「でも、そろそろボス帰ってくんじゃない？」




竜胆が壁の時計に視線をやる。



蘭が怜奈に手を伸ばしながら怜奈を呼ぶ。



蘭「あ〜…それはヤバイな。その前に俺の部屋に移動させるか。怜奈、こっちおいd」




カチャッ




蘭が言い終える前に蘭の後ろで銃の金属音が小さく鳴る。

５８：バレンタイン後３→←５６：バレンタイン後１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す